弁護士が挑んだ水戸黄門漫遊マラソン

最終更新日: 2026年03月26日

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執筆: 弁護士 根來真一郎

1. リハビリ明けの挑戦

「半年間のリハビリを経て、ついにフルマラソンに参加できました。」

2018年10月28日、第3回水戸黄門漫遊マラソンに参加しました。ラグビーでけがをした左膝の可動域制限という大きな壁にぶつかり、リハビリに長い時間を要しましたが、よつばマラソン部の有志と共にこの日を迎えられたことは感慨深いものでした。

2. 懐かしの「修習地」

マラソンにおいて、コースの風景は精神的な支えになります。今回のスタート地点は水戸駅前の大通りです。かつて司法修習生として約1年間を過ごした日々を思い出す場所でした。

スタート付近には、修習でお世話になった裁判所や検察庁、指導担当の先生の事務所、さらには当時住んでいた家までが点在していました。

また、スタート地点では、増田明美さんと谷口浩美さんの軽妙なトークが響き渡り、会場を盛り上げていました。

「かつての自分を育ててくれた街を走る」という感覚は、練習不足による序盤の重い足取りを、なんとか前へ進める大きな原動力となりました。

3. 「トイレ渋滞」を回避するALL水戸の協力体制

ランナーにとって、42kmという長丁場における「トイレ問題」は文字通り死活問題です。

通常、大きな大会では仮設トイレに長蛇の列ができる「トイレ渋滞」が発生し、数分のロスが関門通過の成否を分けることもあります。しかし、水戸黄門漫遊マラソンには驚くべき配慮がありました。

レクサスやアウディといったカーディーラー、パチンコ店、さらには小さな個人商店まで、沿道の多くのお店がトイレを開放してくれていたのです。

実行委員会の「トイレに力を入れました!」という宣言通り、渋滞に巻き込まれることなく走りに集中できる環境が整っていました。

こうした地元の皆さんの全面協力こそが、大会の質を高め、ランナーを支えているのだと痛感しました。

4. 38.5kmの関門

フルマラソンには関門(途中での時間制限)という冷酷なルールが存在します。一定の時刻までに通過できなければ、強制的にリタイア(バス収容)となってしまいます。

20kmを過ぎたあたりから足が動かなくなり、歩いては走り、走っては歩くといった状態に陥っていた私に、周囲から「38.5kmの関門がもうすぐだぞ!」という声が聞こえてきました。

「ここで終わるわけにはいかない」と、残り少ない力を振り絞ってペースを上げ、関門閉鎖5分前に滑り込みました。

安堵したのも束の間、ゴールの直前には水戸地検裏の急勾配、通称「心臓破りの坂」が待ち構えていました。歯を食いしばり、修習時代の記憶を呼び起こしながら坂を登り切りました。

5. ALL水戸の応援

マラソンは個人のスポーツですが、完走は一人では成し遂げられるものではありません。今回の完走は、沿道からの圧倒的な声援があったからこそです。

① ハイタッチの力
ゴール直前のトンネルでは、学生さんたちの凄まじい声援とハイタッチの嵐。それまで歩いていた周囲のランナーたちが、一斉に走り出す光景は圧巻でした。

② ラグビー仲間の支え
お世話になっている水戸のラグビーチームの皆さんも、沿道やボランティアとして早朝5時から参加してくれていました。

③ サプライズな応援
元日本代表の鈴木隆之選手が飴を配っていたり、ヒョウ柄の「大阪のおばちゃん」コスプレランナーが小学生から「ピコ太郎!」と誤解されながらも声援を浴びていたりと、街全体が笑顔に包まれていました。

6. 結果は5時間57分

結果は、6時間の制限時間のわずか3分前、ギリギリのゴールでした。手にした印籠型の完走メダルは、重みを感じる素晴らしいデザインでした。

今回の挑戦を通じて得た教訓は、「適切な現状把握と準備の重要性」です。不摂生と練習不足を痛感した私は、今後ランニングアプリを導入し、月間走行距離を可視化して、次回の大会ではもっと成長した姿で水戸の街を走りたいと考えています。

弁護士の仕事も同じです。事前の徹底した調査と準備、そして周囲の支えがあってこそ、困難な課題を解決(完走)することができます。

もし、皆様が相続借金問題など、人生の「心臓破りの坂」に直面し、一人で立ち止まりそうになったときは、ぜひ私どもにご相談ください。マラソンの沿道で受けた応援のように、皆様のゴールまで伴走し、全力でサポートさせていただきます。

執筆: 弁護士 根來真一郎