弁護士の年末年始といえば・・・国選待機

投稿日: 2021年01月06日

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弁護士の年末年始といえば・・・、やはり国選待機ですね!

国選弁護とは?

国選弁護って聞いたことがあるようなないような言葉かもしれません。では、そもそも国選弁護とはどのような制度なのでしょうか?

そもそも裁判は民事事件と刑事事件に大きく分かれますが、国選弁護は刑事事件(刑罰を科すべきか)における制度です。

様々な人が、犯罪を行ったという嫌疑をもたれる被疑者・被告人になりえます。自分で弁護士を雇うことができる被疑者や被告人であれば、自分で自分にあった弁護士を雇うことになります。しかし、貧困等の理由で弁護士を選任することができない被疑者・被告人も多く存在します。国選弁護は、そのような被疑者・被告人に国が費用を負担して弁護士をつける制度です。

国選の弁護士に頼られる方は、いま自分がどんな状況にあるのか全く分からない方も多くいらっしゃいます。そのため国選の弁護士に選ばれた場合、身柄が拘束されている警察署に駆け付けて接見を行うこととなります(身柄が拘束されていない場合もあります)。そして、自己紹介から始まり、その方の置かれている状況、今後行われること、今後の方針に関する相談を行います。なお、この時点で証拠はほとんど警察や検察官が握っているので、駆け付ける弁護士にはほとんど資料がありません。弁護士は資料がない中で、様々な判断を行わなければなりません。

年末年始はどうなっている?

年末年始には刑事事件の発生もお休みしてくれればいいのですが、もちろんそんなことはありません。そのため、年末年始も弁護士は国選弁護士が対応する体制を整えています。

地域によって違うと思われるのですが、千葉県弁護士会では、担当する弁護士にそれぞれ待機日が定められており、待機日に事件が発生した場合に接見依頼の一報が入ることとなっています。そのため待機日の弁護士は、町の酔っぱらいを見るとどうか喧嘩して事件を起こしませんように、物を壊したりしませんようにとついつい願っていると思います。

弁護士の社会的責任として

国選事件は、警察や検察事務官を指揮できる検察官と異なり、弁護士は証拠のコピー代すら自腹なことが多いです。そのため、多くの弁護士が手弁当で対応している実態もあります。

ただ被疑者・被告人の中には、それがどんな意味を有するかも分からないまま調書に署名をしてしまう方も多くいらっしゃいます。そのため弁護士の社会的責任として、様々な弁護士が国選弁護に登録しています。当事務所も、弁護士の社会的責任として在籍する弁護士が名簿に参加しています。

私の待機日には幸いなことに事件が発生しなかったようで、対応依頼はありませんでした。事件が起きない平和な1日であったということであり何よりでした。

2020年はコロナウイルスの蔓延に伴い、大変な1年となりました。コロナウイルスは依然として猛威をふるっておりますが、1日も早い終息を切に願います。

(文責 弁護士 根來 真一郎

※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。