これまでの民法では、時効期間について様々な種類がありややこしい状態でした。
たとえば、運送賃に関する債権や旅館・料理店・飲食店の債権は1年、生産者・卸売商人・小売商人が売却した産物・商品の代価に関する債権は2年、医師の診療・助産師の助産・薬剤師の調剤に関する債権は3年、(商法ですが)商人の取引は5年で消滅時効になるなど時効のルールがたくさんあってとにかくややこしい状態でした。
しかし、……このブログ記事を読む
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遺言と登記 法改正の前後で正反対の結論に
1 遺言と登記の関係について改正民法が施行されています。
民法の相続分野の改正がありました。遺言と登記の関係でも大きな改正点があり、令和元年7月1日以降に発生した相続について改正法が適用されます。
この改正点を通じて思い出したことがあります。
2 まだ20世紀のことでした。
ある地方都市にある家庭裁判所の小規模支部で裁判所書記官をしていたとき、一般の方が来庁されました。
受付……このブログ記事を読む
民法改正~要物契約から諾成契約へ~
契約が有効に成立するためには要件があります。
諾成契約とは、当事者の申し込みと承諾という意思表示の合致で契約が有効に成立する契約類型のことです。たとえば、売買契約が典型です。
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民法改正~保証契約の特則が新設~
保証契約は、主債務の存在、主たる債務者がその債務を履行しないときに保証人がその履行をするという合意(保証契約の存在)、保証契約が書面でなされれば、契約としては有効なのが原則です。
しかし、実際には、安易に保証人となってしまい、保証人が予期していなかった不測の損害を被ることが多くありました。
そこで、今回の民法改正では、特にそのようなケースが多かった「事業に関する債務を主債務とする個……このブログ記事を読む
民法改正~担保責任の改正~
これまで、担保責任の法的性質について様々な議論がありました。
たとえば、債務不履行を観念できない特定物の給付の場合の不平等を是正して買主の信頼を保護するために法律が特別に定めた売主の責任であると考える見解や担保責任は債務不履行責任であると考える見解などです。
今回の民法改正では、下記のとおり改正されて、担保責任の法的性質は債務不履行責任であると整理されることになりました。
そ……このブログ記事を読む