士業事務所経営にも経営計画書が重要

最終更新日: 2018年02月15日

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執筆: 弁護士 大澤一郎

1. 設立1年後から経営計画書を作成

経営計画書とは、中長期的な会社の経営方針を示した計画書です。

よつば総合法律事務所は2008年設立ですが、2009年から経営計画書を作成してきました。当時は、まだ弁護士が1名、スタッフ6名の合計7人でした。

当時の基本方針は次の4つでした。
① 地域一番を目指す
② 既存の法律事務所に捉われない
③ 安心して働ける経営基盤
④ 弁護士・スタッフのやりがい・成長重視

また、よつばに込めた次のような想いを、経営計画書の冒頭に記載していました。

「よつばは古来より幸福の象徴と言われています。当事務所に縁あって関わりを持つ人が幸せになるように、との思いから、事務所名としています。縁あって関わりを持つ人には、依頼者だけでなく、スタッフ・弁護士はもちろん、紹介者や、様々な外部の協力者も含まれています。」

2. 古田土会計様の経営計画を参考に作成

今年2017年は、古田土会計様の経営計画書を大幅に参考にして経営計画を作成しました。

古田土会計様の事務所見学をさせていただいた際に、古田土会計様の経営計画書を購入したのがきっかけです。

古田土会計様では「人を大切にする経営計画書」を重視しています。社長の頭の中だけにある計画や想いを社員と共有し、同じ目標に向かって挑戦し続けるための経営計画書です。

古田土会計経営計画書

3. 経営計画発表会の開催

今年2017年は、経営計画発表会を所内で開催しました。

外部の関係者の方をご招待しての経営計画発表会がより望ましいそうです。ただ、まずは所内で経営計画を発表するのが大切ということで、所員全員が集まっての開催としました。

経営計画発表会では、3つの経営理念と10個の行動理念等の発表を行いました。また、次のような方針も発表しました。
① 弁護士の未来像に関する方針
② お客様に関する基本方針
③ 各法律分野に関する方針
④ 各拠点に関する方針
⑤ 採用に関する方針

経営計画発表会での大澤代表弁護士

4. 3つの経営理念

よつば総合法律事務所の経営理念は次の3つです。
① 法律問題の解決を通じてお客様の未来を幸せにする。
② 所員の人間性及び専門性を継続的に高めることを通して所員が幸せに働ける職場に
する。
③ 業界のリーダー事務所になり弁護士業界の価値観を変え続ける。

5. 10個の行動理念

よつば総合法律事務所の行動理念は次の10個です。
① お客様の立場に立って行動します。
② お客様の期待を超えるサービスを提供します。
③ 専門家の立場からお客様の未来を提案します。
④ お客様と一生のお付き合いをできる関係を目指します。
⑤ 分野を絞って専門性の高いサービスを提供します。
⑥ 専門性・人間性を高める努力を継続します。
⑦ 変化を恐れずに新しいことにチャレンジします。
⑧ 常にスピードを重視します。
⑨ 常に社会常識ある態度で振る舞います。
⑩ お客様と密なコミュニケーションをとりながら業務を行います。

第11期経営計画書

6. 士業事務所と経営計画書の重要性

弁護士などの士業事務所は、専門家が集まっているだけで組織化が不十分であることが多いです。

もっとも、組織化のメリットは大きいです。組織化することで所員個々の専門性をより活かすことができます。また、組織化することでお客様へのサービスが向上します。

士業事務所経営にも経営計画書が重要です。むしろ、士業事務所こそ経営計画書が必要です。

今後も日々精進して、10年、20年、30年、50年、100年と継続的に続く法律事務所を目指します。

執筆: 弁護士 大澤一郎