フリマサイトでテーマパークのチケットを購入したら届かなかった話
私もたまに使っています。あれって色んなものが安く買えて結構便利ですよね。ところが、この前こんなことがあったのです・・・。
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チケットが届かなーい!
しかし今回発送通知から1週間たっても商品が届きません。おかしいなと思い出品者に問い合わせるも「○日に発送しています」と言われて終了。こ、これは詐欺られたか!?の思いが頭をよぎります。
出品者と運営会社に連絡、結果取引のキャンセルに
商品が届かない場合「取引のキャンセル」という方法もありますが、商品の発送通知後は出品者からのキャンセル申請がないと取引のキャンセルはできない仕組みです。
困ったな~と思い出品者にキャンセル申請をしてほしい旨連絡するも、今度はなんと返答がありません。
そこでもう仕方がないので、運営会社に直にキャンセル申請です。
その結果、運営会社側がキャンセルの手続きをしてくれ、今回は事なきを得ました。
いつもこういう風にすんなり運営会社がキャンセルをしてくれるのか、それとも当該出品者について他に同様の問題が頻発していてこういう措置になったのかはわかりません。しかしこれを経験して、色んなことがわかったのです。
- 商品の発送は多少高くなっても追跡付に限る。商品が届かなくても「発送した」と言われてしまうと出品者からそれ以上の対応がなされないことがある。
- 出品者側からすると、追跡のない方法で商品発送をして購入者に届かなかった場合、最終的にキャンセル扱いになってしまう(=入金されない)可能性がある。
- 取引がキャンセルされると、出品者、購入者ともに評価がされないので、その人の真の評価がわからない。
う~ん今まで手軽だから使っていたフリマサイトですが、こういうことがあると、なかなか今後使いづらくなりますね。
「商品が届かない」を法的に考えるとどうなるのか?
- 購入者:「購入する」ボタンを押すことにより売買契約成立
- 購入者:代金を支払う
- 購入者:商品が届かないので売買契約の解除をする
- 履行した旨の反論(解除できない旨の反論)
という流れになります。
が、ポイントは出品者の履行の提供(または履行)の事実です。
出品者が履行=商品の発送をしていれば、すでに出品者としても履行をしているため解除はできません。
しかし、この履行ですが、「発送しました」と言うだめではダメで、もちろんそれについて何か証拠をもって主張立証する必要があります。追跡付の郵便なら配達ができたかどうかがわかるのでそれで良いですが、普通郵便の場合には、
そのため例えば、①切手を貼って宛名を書いた現物の写真を撮っておく、②どの郵便局orどのポストに投函したのか日時を記録しておく、③ポストインした時の動画を残しておく、など、商品を実際に発送したことがわかるような形で証拠を残しておく必要があります。出品者もいざというときに備えて、これらの記録を必ず残しておきましょう。
※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。
執筆: 弁護士 前原彩