“7歳”の“男の子”は要注意!

最終更新日: 2017年12月17日

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執筆: 弁護士 前田徹

“7歳”の“男の子”は要注意!

~小さな子どもがいる親御さん必見! 子どもの歩行中の交通事故のお話~

子どもの交通事故

近年、自動車の安全装置の発達により、交通事故の発生件数が減少傾向にあるとはいえ、いまだに、連日のように、交通事故のニュースを目にします。
ウチには、幼い子どもがいることもあり、とりわけ、子どもが死傷する事故のニュースは心が痛みます。柏でも、大きな事故が発生しています。
「公益財団法人 交通事故総合分析センター」(通称:イタルダ)という団体が、交通事故にまつわる様々な情報を収集し、データを開示してくれています。その中で、子どもの交通事故に関する興味深いデータが示されておりましたので、ご紹介致します。

年齢別の死傷者数

私が、一番驚いたのは、歩行中の交通事故死傷者数には、年齢により、はっきりとした傾向があるということでした。こちらのデータをご覧下さい。

(出典:交通事故総合分析センター イタルダインフォメーションNo.116)

このデータから分かるとおり、“7歳児”の交通事故死傷者数が、他の年齢に比べて、約2倍から2.5倍と著しく高い数字になっています。

男女比率

さらに、7歳児の交通事故死傷者数の男女比の分析があり、男児の比率が女児の比率の2倍を超えています。「7歳の男の子が一番危ない!」ということがデータ上明らかになっています。

事故の起きやすい曜日・時間帯

イタルダでは、さらに分析を進め、7歳児の交通事故が発生しやすい曜日や時間帯のデータも開示しています。
結論としては、平日の死傷者数が、日曜日の約2.5倍となっています。時間帯としては、「明け方」「日中」「薄暮時」「夜間」で分けると、「日中」と「薄暮時」の合計が、全体の93%にものぼっています。

事故の起きやすい曜日・時間帯

イタルダでは、さらに分析を進め、7歳児の交通事故が発生しやすい曜日や時間帯のデータも開示しています。
結論としては、平日の死傷者数が、日曜日の約2.5倍となっています。時間帯としては、「明け方」「日中」「薄暮時」「夜間」で分けると、「日中」と「薄暮時」の合計が、全体の93%にものぼっています。

登下校以外でも事故が多発

事故時の通行目的についての分析もあります。
6歳から小学校が始まるため、もちろん、登下校中の事故が急増していますが、遊戯や訪問といった目的でも、5歳児の死傷者数の1.8倍になっています。つまり、登下校に限らず、どの通行目的においても、7歳児の死傷者数は急増しています。
イタルダは、幼稚園や保育園に通っている間は、大人が付き添い、一緒に行動することが多いが、小学生になると、子どもだけで登下校をし、友達の家に遊びに行く機会も増えていくことが、7歳児の事故の急増の原因ではないかと推測しています。

7歳児の事故を減らすために

他方で、7歳児を過ぎると、急激に死傷者数が減少していることも分かります。これは、子ども自身が、経験や学習から、「どうすれば交通事故に遭わないか」を身に付けた結果と思われます。
これらのことから、小学校の入学までに、一人で安全に行動できるように、大人がしっかりと子どもに教育していくことが重要だということが分かります。とりわけ、元気で活発な男の子には、口を酸っぱくして、交通事故の恐ろしさを教えていくことが、7歳児の事故を減らすことに繋がるのでは、と思います。

この記事を書きながら、家に帰って、7歳の息子に、改めて交通安全の大切さを伝えようと心に誓いました。(弁護士 前田徹)

※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。

執筆: 弁護士 前田徹