福祉住環境コーディネーターの資格をとりました!

最終更新日: 2018年09月10日

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執筆: 弁護士 粟津正博

弁護士の粟津です。当事務所では交通事故の案件の取り扱いが多いですが、隣接分野として福祉用具や介護保険の知識が必要になることがあります。
例えば、交通事故による後遺障害が残り、自宅での介護のために自宅の改造(玄関からのスロープの設置、段差解消、トイレ、浴室の改造、手すり設置、昇降機などがよく問題になります)を行う場合があります。そこで、自宅改造費を保険会社に請求するという場面では、自宅改造の計画を理解し、具体的に改造の必要性を主張しなければなりません。他にも、車いす、装具、介護用ベッドなどの福祉器具について、賠償が問題になることもあります。特に器具については耐用年数がありますので、将来の福祉器具の費用を請求するという場面では、障害との関係をふまえて当該福祉器具の必要性を主張していかなければなりません。

自宅改造費や福祉器具の問題は、請求する費用も多額になり、保険会社との間で争いになる場面も決して少なくありません。このような場合、自宅改造や福祉器具の内容についても深い理解が求められます。

今回私は、より福祉用具や介護保険について、専門的な知識を得たいと思い、先月、福祉住環境コーディネーター3級という試験を受験しました。そして昨日無事合格通知が届きました。

(待ちに待った合格証はこのようなものでした。)

福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障害者の身体機能や生活状況を十分に考慮し、これらに配慮した住宅改修の検討や、福祉用具等の利用についてのアドバイスを行うための資格です。
(こちらに詳しく資格の説明がなされています https://www.kentei.org/fukushi/miryoku.html

今回の受験を通じて、福祉用具や介護保険の事をさらに深く勉強することが出来ましたので、今後の実務に是非役立てたいと思います。

話が横道にそれますが、今回の試験は、司法試験と弁護士になるための試験(二回試験といいます)を受験して以来久々の試験でした。それまでは、試験ばかりの人生だったのですが、試験会場の独特の緊張感を思い出してとても懐かしい気持ちになりました。

また、時を同じくして、日本交通事故法学会への入会が無事承認されたという通知も届きました。日本交通事故法学会は、日本交通法学会は、交通および交通災害に関連する諸法の研究を行い、もって公共の福祉の増進を図ることを目的として設立された団体であり、特に人身損害に関する最先端の議論は非常に勉強になります。

なお、当事務所には私の他にも福祉住環境コーディネーターの資格を有する弁護士、交通事故法学会の正会員になっている弁護士がおります。

今後とも、研鑽を怠らず、弁護士一同交通事故被害者の救済のために全力を尽くしていきたいと考えております。

執筆: 弁護士 粟津正博