中小企業と知的財産

最終更新日: 2019年07月01日

カテゴリ:

執筆: 弁護士 前原彩

会社経営者のみなさま、自社の知財戦略についてきちんと考えたことはありますか?知的財産・・・何となくめんどくさそう、難しそうと考えて避けていませんか?
中小企業こそ知財戦略が重要です!後で「こんなはずじゃ・・・」とならないために、今から自社の知的財産について知っておきましょう!

中小企業はまず何をすればいいか?

「知財戦略」というと特許を活用して相手を懲らしめてやろうとか、何やらものものしい雰囲気を放ちます。しかしこの記事で言いたいのはそういうことではありません。
自社の知的財産についてきちんと知ってきちんと活用しようということです。

経営者の皆さんは、会社の名称についてきちんと商標登録していますか?
まずはそこから確認していただきたいと思います。

中小企業にとって商標は武器にも脅威にもなる

上に述べた会社名の商標ですが、取っている会社も取っていない会社も確認するべきことがあります。

取っていない会社は、まず、同じ商標が出されていないか確認しましょう。取られていないことが確認できたら急いで商標の申請をしましょう。

こんな商標取る人が他にいるんかいなと思われるかもしれませんが、います。

商標は早いもん勝ちですので、取られてしまえばおしまいです。先に商標を取った人が偶然にも(あるいは故意に)同じ分類で事業を営んでいればthe endです。

いつ商標権侵害で訴えられてもおかしくありません。それは会社の存続さえ左右しかねません。

また世の中には、他社の商標を取得しそれをその会社に高額で売りつけるなんていうのを仕事にしている人もいます。そういった人の餌食にならないように、早く商標をとってきちんと自衛しましょう。

社名や自社ブランドについて既に商標を取っているよという場合でも、その取り方で大丈夫なのか確認しましょう。

似たような名前で商売を始めた他の会社がいたとしても、商標の取り方がマズイ場合には、商標権侵害と言えなくなってしまうこともあります。せっかく商標を取っていたとしても取り方がマズイと何の意味もなくなってしまうのです。
  
この記事を読んで「うち大丈夫かな…」と思ったそこのあなた!今すぐ弁護士や弁理士に相談することをおすすめします。

※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。

執筆: 弁護士 前原彩