レジ袋有料化について調べてみました

最終更新日: 2020年09月30日

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執筆: 弁護士 松本達也

1 はじめに

令和2年7月1日から、レジ袋が有料化されました。コンビニやスーパーに行った際にレジ袋が有料に変わったことを実感された方も多いのではないでしょうか。私自身も、最近はカバンにエコバックを入れておくことが習慣化してきました。
今回のブログでは、レジ袋有料化が法律上どのようにされたのかについて個人的に調べてみましたのでブログに記載したいと思います。

2 法律上の根拠

レジ袋の有料化は、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(以下、「容器包装リサイクル法」という。)に関する省令の改正によって行われました。

⑴ 容器包装リサイクル法とは?

容器包装リサイクル法とは、家庭から出るごみの6割(容積比)を占める容器包装廃棄物を資源として有効利用することにより、ごみの減量化を図るための法律であり、この法律は、平成7年6月に制定されました。

⑵ どのような改正がなされたのか

今回の改正では、「小売業に属する事業を行う者の容器包装の使用の合理化による容器包装廃棄物の排出の抑制の促進に関する判断の基準となるべき事項を定める省令」(平成 18 年省令第1号)」が改正され、事業者による排出抑制促進の枠組みを活かしつつ、プラスチック製買物袋についてはその排出抑制の手段としての有料化を必須とする旨が規定されました。

3 改正の概要

⑴ 対象となる事業者とは?

対象事業者は、プラスチック製の買物袋を扱う小売業を営む全ての事業者です。
また、主な業種が小売業ではない事業者(製造業やサービス業)であっても、事業の一部として小売業を行っている場合は有料化の対象となります。

⑵ 対象となる買い物袋とは?

有料化の対象となるのは、購入した商品を持ち運ぶために用いる、持ち手のついたプラスチック製の買物袋です。紙袋、布制の袋、持ち手のない袋は有料化の対象外となっています。
但し、下記の買い物袋は、プラスチック製の買い物袋であっても環境にやさしい素材を使用しているため、有料化の対象外となります。

  • ① プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの
  • ② 海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
  • ③ バイオマス素材の配合率が25%以上のもの

※法令に基づく対象外の袋については、その環境性能を示すマーク等を袋ごとに記載することが求められています。

⑶ 価格設定や売上の使途

価格も売り上げの使途も、事業者自らが設定することとなりますが、1枚あたりの価格が1円未満になるような価格設定をすることは有料化にあたらないとされています。

4 最後に

最近、新型コロナウイルスの影響でテイクアウトを利用される方も多いと思います。飲食店でのお持ち帰り用の袋も原則的にはこの制度の対象となります。
今回レジ袋の有料化について調べてみる前は、有料化になったにもかかわらずレジ袋を提供してくれる飲食店があり、個人的に混乱していたのですが、環境に配慮したレジ袋を使用することによって、レジ袋の有料化を回避することができることが今回分かりました。

レジ袋の有料化についてさらに詳細を知りたい方は、経済産業省のHPをご覧いただければと思います。

(文責 弁護士 松本達也

※上記記事は、本記事作成時点における法律・裁判例等に基づくものとなります。また、本記事の作成者の私見等を多分に含むものであり、内容の正確性を必ずしも保証するものではありませんので、ご了承ください。

執筆: 弁護士 松本達也