問題社員対応のNG行動4選
- Vol.175
- 2023年12月号
- 目次
- 「法律記事『問題社員対応のNG行動 4選』」
- 「開催したセミナーのご紹介」
- 「書籍のご紹介『新版 論理トレーニング』」
- 「ワインが苦手な人のためのワインの選び方」
- 「私とサザンオールスターズ」
問題社員対応のNG行動 4選
顧問企業様からよく頂くご相談の一つに問題社員の対応があります。問題社員がいると会社の雰囲気が悪くなったり業務効率が低下したりしてしまうことが多く、経営者の方も頭を悩ませることが多いです。
今回は、そのような問題社員の対応でやってはいけないことをいくつかご紹介させていただきます。
1 解雇
安易に問題社員を解雇することは絶対にNGです。
日本の法律の下では、従業員が能力不足であったり協調性がなかったとしても簡単に解雇することができません。
あまりにも腹が立ってしまい勢いで「解雇だ!」と言ってしまうことがありえますが、解雇の有効性を後日争われて無効になってしまう可能性が高いです。
解雇が無効となると、解雇した日からの給料も支払うことになりますので会社にとってもリスクが非常に大きいです。まずは解雇ではなく退職勧奨による合意退職を検討しましょう。
2 ハラスメント行為
問題社員に対して腹を立ててしまいハラスメント行為に及んでしまうこともありますが、こちらもNG行為です。
少し気をつけたほうが良いのが、問題社員に対して「仕事を与えないこと」です。身体的、精神的な攻撃はもちろんハラスメント行為になる可能性がありますが、仕事を与えないことも「過小な要求」としてハラスメント行為になってしまう可能性がありますので注意が必要です。
3 給料の天引き
問題従業員が会社に損害を与えた場合であっても給料からその損害を勝手に引いてはいけません。
給料は全額払いが法律上の原則であるため、基本的には法律で認められているもの以外は給料から天引きしてはいけません。
従業員と個別に合意して相殺を行うこともできなくはありませんが、「労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的理由が客観的に存在すること」が必要となってきますので、こちらの方法も有効性のハードルが低くはありません。
4 異動
問題社員を別の部署に異動させる際は注意が必要です。
従業員を異動させるためには根拠となる規定が必要です。雇用契約書や就業規則に「業務の都合により、異動を命じることがある」という趣旨の規定がない場合、異動を命じることができません。仮に規定があったとしても人事権の濫用と評価される場合もありますので、気をつける必要があります。
5 まとめ
問題社員の対応は、方法を間違えるとやり返されてしまう可能性があります。
弁護士にご相談いただきながら慎重に進めていただくことが重要です。
(文責:弁護士 加藤 貴紀)
開催したセミナーのご紹介(2023年4月~12月)
『「遺言書の作成の留意事項」』
講師:小林 義和
『交通事故事件で医師の協力を得る適切なアプローチと留意点』
講師:粟津 正博
『法務と財務。知らないと怖い相続の落とし穴』
講師:前田 徹
『社労士の先生方が知っておきたい司法の世界』
講師:根來 真一郎
『迫る2024年問題/相談事例から紐解く対応策』
講師:前原 彩
『高齢者施設の労務で気をつけるべきポイント~過去の解雇の裁判例から学ぶ』
講師:川﨑 翔
『高齢者施設の労務で気をつけるべきポイント~過去の裁判例から学ぶ』
講師:川﨑 翔
『高齢者施設におけるカスタマーハラスメント』
講師:川﨑 翔
『知っておきたい 労災と交通事故の密な関係』
『書込み削除誹謗中傷対策』
『カウンセラーが知っておきたい!法律のこと~離婚、借金、職場の問題』
講師:辻 悠祐
『書込み削除誹謗中傷対策』
『交通事故事例解決セミナー2023』
セミナー情報は、よつば総合法律事務所公式HPにて随時お知らせしています。
終了したセミナーの内容や概要もお伝えしておりますのでどうぞご覧ください。
― 人生を元気で豊かにするお勧め書籍のご紹介 ― 新版 論理トレーニング 野矢 茂樹 (著)
今回の「人生を元気で豊かにするお勧めの書籍」は、弁護士堀内良から紹介いたします。
ご紹介する書籍は『新版 論理トレーニング』です。
著者である野矢茂樹先生は哲学者、論理学者であり、出版当時は東京大学教養学部教授をされていました(現在は東京大学名誉教授で、立正大学文学部哲学科教授をされています)。
「論理」といっても、言い争いに近い殺伐とした印象があり、書いた文章に綻びがないか常に問われる側面があり、本腰を入れて学ぶにも論理学という学問領域があり・・・と、なかなか厄介な存在です。
この文献は、実践的に「文章を読み書きする際に念頭に置きたいお作法」を学ぶために書かれています。先入観を持たずに技術としての論理を学ぶことができるため、非常に好きな書籍です。一昔前(二昔前?)の司法試験生の間でも大変人気がありました。『新版』とありますが、出版されたのは2006年です。
分野の大家の先生がかなりわかりやすくなるよう腐心して説明しており、例示、図式、設問なども多く盛り込まれています。練習問題付の論理の入門書といった内容ですが、読み物としても面白く読むことができます。
私が好きな(?)箇所は「逆・裏・対偶」です。
「AならばB」に対して
(逆)BならばA
(裏)AでないならばBでない
(対偶)BでないならばAでない
という、昔に数学で習ったところです。
もとの命題から正しく演繹できているのは「対偶」だけで、「逆」「裏」は真偽不明というものです。これだけですとあまり大したことはないと思えてしまいます。しかし、実際の生きた文章では意外に守られていないことが多いです。例題を含めて読み進めていきますと、それが実感できます。
相手の主張書面の内容に漠然としたひっかかりを覚えた際、このような「逆・裏・対偶」の視点でチェックしますと、反論が浮かびあがることがあります。
10数年ぶりに目を通しましたが、私の作成書面が相手の反論を誘発しないよう、改めて学び直そうと思います。
書かれている内容は入門的なものですが、いざこれを実践するとなればかなり大変で、長期にわたって文章読解・作成時の意識づけが必要になります(私だけかもしれません)。
論理を学ぶには面白さを感じながらではないと辛いところです。この書籍を楽しみながら、トレーニングを重ねていくことがいかがでしょうか(と私自身にも言い聞かせています)。
(文責:弁護士 堀内 良)
過去のコラムは当事務所サイトのニュースレターバックナンバーをご覧ください。
当事務所ニューレターバックナンバー
代表弁護士の大澤一郎です。
年末年始、特に年始は日本酒で乾杯というのが季節感があってよいですね。
もっとも、私はあまり日本酒が詳しくありません。おそらく、本年度2023年は、まだ1本も日本酒を買っていないような気がします。
とはいえ、私大澤一郎は2023年12月時点で46歳です。今まで日本酒を飲んだ経験もあります。そこで、今回は、日本酒初心者である私が飲んだ、おいしかった日本酒をご紹介します。
獺祭(山口県)
有名な日本酒です。他の日本酒より明らかに飲みやすいです。唯一の難点はお値段です…。
浦霞(宮城県)
私の親が好きな日本酒です。年始に実家に帰ったときに置いてあります。
男女問わずに楽しめる印象です。
八海山(新潟県)
20年位前ですが、松戸駅の近くに住んでいました。20代のころです。
駅前に「膳〇」という焼き鳥とおでんの居酒屋があってよくいっていました。
そのお店でよく頼んでいた日本酒です。辛口淡麗という味です。
2023年も1年間ありがとうございました。
2024年も引き続きよろしくお願いいたします。
(文責 弁護士 大澤一郎)
私とサザンオールスターズ
千葉事務所の村岡です。
皆様、「サザンオールスターズ」は好きでしょうか?
私の周りで、「サザンが嫌い」という人を見たことはないのですが、なんとなく、「夏のお祭りバンド」くらいのイメージをお持ちの方も多いと思います。
※母校には、大先輩である桑田佳祐さんからのメッセージパネルが飾ってあったりします。
私は今33歳なので、私が生まれるずっと前から、第一線で活躍し続けていることになります。本当にすごいですね。桑田さんは現在67歳(私の2倍!)ですが、相変わらずめちゃくちゃパワフルで、相変わらず最高でした。
「C調言葉に御用心」からライブが始まり、「涙のキッス」「いとしのエリー」「真夏の果実」「希望の轍」などの王道曲も押さえつつ、最後は「勝手にシンドバッド」で終わりました。
数日間は「サザン最高!」以外の感情がありませんでした。笑
隣に座っていた女性の方と仲良くなりましたが、なんと73歳(40歳差!)とのことで、「デビューの頃から好きなのよ~」「45年間、変わらないだけでなく、進化し続けているのが本当に凄い」というお話をされていました(美味しいチョコレートを頂きました。ありがとうございました。)。
世代を超えた出会いに感謝しつつ、自分もサザンのように、(45年は長すぎるので少なくとも)35年は情熱を持ち続け、また進化し続ける弁護士になりたいと思った、そんな1日でした!
なお、サザンオールスターズで「一番好きな曲」を考えてみたのですが、どうしても1曲に絞ることができなかったので、サザンオールスターズの好きな曲で打線を組んでみました。
あまりに分厚すぎる選手層に、9人(曲)に絞るのが本当に難しかったです。
2番センター 勝手にシンドバッド
3番ショート 涙のキッス
4番ファースト TSUNAMI
5番サード 真夏の果実
6番レフト LOVE AFFAIR~秘密のデート
7番ライト ピースとハイライト
8番キャッチャー 彩~Aja~
9番ピッチャー Ya Ya(あの時代を忘れない)
(文責 弁護士 村岡 つばさ)
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万が一、当事務所所属の弁護士個人名義の口座に振り込むような指示があった場合や、現金手渡しで支払うよう指示があった場合は、第三者による詐欺やその他の犯罪行為の可能性があります。
そのため、当事務所所属の弁護士個人名義の口座に振り込むような指示や、現金直接払いの指示があった場合、お支払い前に、よつば総合法律事務所の代表弁護士の大澤一郎宛にお問い合わせ下さい。
注 有料相談の場合の相談料は現金でのお支払いとなります。