迫る2024年問題/相談事例から紐解く対応策

開催日時:
2023年05月23日 14:30 〜 17:00
セミナー分類:
企業法務
主催:
ロジスティックス研究会
講師:
前原 彩 前原 彩のプロフィール
開催会場:
千葉ポートプラザ
対象者:
物流企業様

迫る2024年問題/相談事例から紐解く対応策

セミナー報告

概要

運送業界に大きな打撃を与える「2024年問題」は最近大きな話題となっています。

知っているようで知らない「2024年問題」の基本と対策を改めて学ぶものとして、物流業者様を対象に本セミナーを開催しました。

2024年4月から働き方改革関連法施行により、トラック運転手の時間外労働の上限が960時間に制限されます。

2024年問題の影響で起こる出来事、運送業界に発生する様々な問題、懸念される影響など、実際の相談事例と対応策も交えながらわかりやすく解説しました。

開催趣旨

  1. 2024年4月がいよいよ迫ってきた
  2. 上限規制の内容
  3. 実際の相談事例と対応策

1.2024年4月がいよいよ迫ってきた

はじめに、2024年問題の概要や他業種の状況を解説しました。

2024問題とはどのような問題でしょうか?
働き方改革により労働環境改善を重視する時代に突入しています。
取り組むべき本質はどこにあるのでしょうか?

運送や建設、医療業界は2020年4月からの上限規制は免れました。
しかし、2024年4月には上限規制がスタートします。

運送業の2024年問題はすぐには解決できない問題です。そのため、最近騒がれ始めています。

インターネットで検索すると、かなりの数の2024年問題の記事が表示されます。タイトルをざっと見るだけでも問題の深刻さがうかがえます。

本セミナーでは、2024年問題をどれぐらいの荷主企業や物流事業者が意識しているかを解説しました。特に、物流事業者様が積極的に動く必要性があることも解説しました。

2.上限規制の内容

上限規制で重要な数字は960時間です。2024年4月以降、トラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されます。

ドライバーが長時間働けなくなると、様々な問題が発生しするかとます。、しかし、効率化を図ることは可能です。

その場しのぎではなく、将来を踏まえた改善の必要性や改善例を解説しました。

3. 実際の相談事例と対応策

本セミナーでは、相談の実例を解説致しました。次のような内容です。

①2024年になったら何をしないといけないのか?
②会社の人はみんな960時間の規制がかかってしまうのか?
③労働時間と拘束時間は何が違うのか?
④繁忙期はどうすればいいのか?
⑤上限を守れないとどうなってしまうのか?

様々な問題を解決する必要がありますが、荷主対応、ドライバー対応に分けて考える必要があります。

荷主対応
荷主対応に重点を置くことが重要です。次のような対応を検討しましょう。

  • ガイドラインや、改善基準告示、約款などの存在を荷主に周知
  • 荷待ち時間や荷役作業の相談や協議
  • 待ち時間の削減交渉
  • 手数料の要請交渉
  • 運賃の交渉

ドライバー対応
ドライバー対応も重要です。次のようなドライバーには特に注意しましょう。

  • 帰ってこないドライバー
  • 勝手に早出ドライバー
  • 休憩でなく「待機」とばかり申告するドライバー
  • ルートがおかしいドライバー
  • 休憩時間をきちんと判断したり、待ち時間が必要かどうかの確認をしたりしましょう。

    最後に、魔法のような解決策はないこと事、やれることを地道に1つずつやっていく積み重ねにより成果が出てくることをお伝えし、セミナーを締めくくりました。