交通事故事件で医師の協力を得る適切なアプローチと留意点
- 開催日時:
- 2023年04月13日 18:00 〜 19:00
- セミナー分類:
- 交通事故
- 主催:
- 株式会社レアラ
- 講師:
- 粟津 正博 粟津 正博のプロフィール
整形外科医師 / 白井康裕先生 - 開催会場:
- オンライン(ウェビナ―)
- 対象者:
- 交通事故事件を取り扱う弁護士
交通事故事件で医師の協力を得る適切なアプローチと留意点
本セミナーに関連する質問と回答
- Q いま通っている病院とは別の病院に通いたい場合には、どのようにすればよいですか。
- 現在通っている主治医に相談しましょう。
たとえば、自宅や勤務先からのアクセス、リハビリの有無などを理由に元の主治医に相談してみましょう。転院するときは紹介状があると望ましいです。事故直後からの経過を転院後の医師が把握しやすいためです。
もし、紹介状がないときは、転院先の医師は事故直後からの経過がよくわかりません。
特に事故から日数がたってから転院すると、転院後の医師が事故による怪我と認めてくれないことがあります。
参考記事:今通っている病院とは別の病院に通いたいときはどうすればよいですか? - Q 交通事故による怪我が治らない場合はどうしたらよいですか。
- 事故による治療を続ける方法、後遺障害申請をする方法などがあります。
参考記事:交通事故の怪我が治らないときはどうしたらよいですか? - Q 症状固定は医学的な概念ですか?
- 「症状固定」は医学的な概念ではありません。法律上の概念です。
症状固定を「傷病に対して医学上一般的な治療方法をもってしても効果が期待しえない状態」と考えると、弁護士と医師が概念を共有しやすいです。
参考記事:症状固定・後遺障害の等級認定の流れ - Q 医師に「症状固定ですか?」と質問してもよいですか?
- 「症状固定ですか?」という質問は避けましょう。医師が回答しにくいです。
- Q 医師に症状固定時期を質問したいときはどうすればよいですか?
- 「今後治療を続けて改善する見込みがあるか」「今後治療を続けても、もう改善の見込みはないか」を質問してみましょう。
「もう改善の見込みはない」という意見のときは症状固定時期と考えてよいでしょう。 - Q 医師は自賠責保険の書式の作成方法を学ぶ機会はありますか?
- 通常はありません。
- Q 医師は交通事故の書類に対してどのような印象を持っていますか?
- 「よくわからず、得体が知れないから書類作成には消極的」という医師が多いようです。
「書類作成が面倒」という医師もいます。
医師は患者を治したいという想いで診療しているため、書類作成に消極的なことが多いです。 - Q 弁護士が医師にアプローチするときはどのような点に注意すればよいですか?
- 「患者が困っているので何とかしてあげたい」という点を共有しましょう。
特に「経済的に困っている」という点を共有できるとスムーズに進みやすいです。 - Q 外来の診療時間に弁護士と面談の約束をする医師はいますか?
- 外来の診療時間に弁護士と面談の約束をする医師は少数派でしょう。外来の診療時間外に弁護士と面談をすることが多いです。
- Q 弁護士が医師に面談申込をしましたが拒否されました。どうすればよいですか?
- 面談が難しいのであれば、書面での回答をお願いしてみましょう。
無理して面談申込をしても協力が得られにくくなることが多いです。 - Q 整形外科医は整骨院にどのような印象を持っていますか?
- 「整骨院でどのような施術をするのかわからない」「症状が悪化した場合に責任を持てない」という印象を持っている医師が多いようです。
- Q 整形外科医は整骨院での施術を推奨しますか?
- 整骨院でどのような施術がされるか医師はわかりません。
そのため、整骨院ではなく自院でのリハビリを推奨する医師が多いです。
参考記事:交通事故の治療は病院と整骨院のどちらに行けばよいですか? - Q 整骨院に通院するためにはどうすればよいですか?
- 整骨院に通院するには医師の指示・同意が必要です。
そのため、診察時に整骨院に行くことを医師に伝えましょう。
整骨院から紹介を受けた整形外科に行く方法もあります。
参考記事:整骨院への通院は認めないと保険会社から言われました。どうすればよいですか?