【建設業様向け】社会保険加入に伴う従業員トラブル&取引先トラブル対策~事例を交えて解説します~
- 開催日時:
- 2017年11月14日
- セミナー分類:
- 企業法務
- 主催:
- 千葉県内の建設業の団体の皆様
- 講師:
- 大澤 一郎 大澤 一郎のプロフィール
三井 伸容
【建設業様向け】社会保険加入に伴う従業員トラブル&取引先トラブル対策~事例を交えて解説します~
本セミナーに関連する質問と回答
- Q 労働者か否かはどのような基準で判断されますか?
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- 以下の要素を総合的に検討するとされています。
1 使用従属性に関する判断基準
(1)指揮監督下の労働
イ 仕事の依頼、業務従事の指示等に対する諾否の自由の有無
ロ 業務遂行上の指揮監督の有無
ハ 拘束性の有無
ニ 代替性の有無
(2)報酬の労務対償性
2 労働者性の判断を補強する要素
(1)事業者性の有無
イ 機械、器具の負担関係
ロ 報酬の額
(2)専属性の程度 等 - Q 本来労働者であり社会保険に加入させる必要があるにもかかわらず加入させていなかった場合、どのようなリスクがありますか?
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- 刑事罰(罰金や懲役刑)の可能性があります。
- 過去2年間に遡って保険料を徴収される可能性があります。
- 延滞金を追加で支払う必要が出てきます。
- ハローワークに求人を出すことができません。
- 「ブラック企業」扱いされ、様々なデメリットが発生する可能性があります。
- Q 新規の取引先で注意すべき点はありますか?
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- 最低限、WEBで相手の会社の名前や社長の名前は検索しましょう。売掛金未払などのトラブルを発生させていることがわかることもあります。
- 会社の本店の土地建物の登記情報や代表取締役の自宅の土地建物の登記情報を法務局で取得すると、税金の対応・差押などの事実がわかることもあります。
- 有料の信用調査会社からの情報取得が可能であれば、信用情報を取得する方法もあります。
- Q 売掛金が期日に未入金の場合、どうすればよいですか?
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- ①自社で電話で督促、②自社で内容証明郵便で督促、③弁護士が電話で督促、④弁護士が内容証明郵便で督促、⑤弁護士が仮差押申立、⑥弁護士が裁判申立、⑦弁護士が強制執行申立、というような方法があります。
【解説】
- どの方法がよいかは弁護士に相談しながら決めた方がよいでしょう。
参考情報:売掛金の回収の解説
参考情報:よつば総合法律事務所の売掛金の解決事例 - Q 建設業でよく弁護士に相談があるのはどのような相談ですか?
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- ①労働問題、②売掛金の回収、③契約書の作成・チェックが多いです。
【解説】
- ①労働問題では残業代・解雇の相談が多いです。
- ②売掛金の回収では、未払いになってから弁護士に相談するまでの期間が早いほど、選択肢が多く解決できる確率が上がります。
- ③契約書の作成・チェックは実際には非常に大切です。契約書ひな型はできるだけ自社から提示すると共に、相手が提示した契約書ひな型は弁護士へのチェック依頼を推奨します。
参考情報:労働問題全般の解説
参考情報:契約書の作成・チェックの解説