地域のための空き家・空き地対策セミナー(2017.11.12)

開催日時:
2017年11月12日
セミナー分類:
不動産
主催:
不動産会社様
講師:
大澤 一郎 大澤 一郎のプロフィール

地域のための空き家・空き地対策セミナー(2017.11.12)

セミナー報告

空き家に関する相続問題・共有問題の解消~トラブルにならないために今やっておくことというタイトルで空き家・空き地対策を弁護士の立場から相続問題・共有問題について事例を中心にお話させていただきました。(不動産コンサルティングの専門家の方も講師を一緒に担当しました。)
  • 不動産の分割方法が定まらない相続の事例の解説
  • 空き家を長期間放置し相続人が増えてしまった相続の事例の解説
  • 相続した空き家が火事になり放火を疑われた事例の解説
  • 相続した空き家の屋根瓦が崩れ落ちて敷地内で遊んでいた子供にぶつかり多額の損害賠償を発生させてしまった事例の解説
  • 空き家を相続したら近隣からのクレームが頻発した事例の解説
  • 自宅不動産を相続の際に共有にしてトラブルが倍増した事例の解説
  • 収益物件の相続の際に共有にしてトラブルが倍増した事例の解説
  • 不動産の共有持分を購入した不動産業者が現れた事例の解説  その他

セミナーに関連する質問と回答

Q 空き家を放置するリスクにはどのようなものがありますか?
  • ①維持管理コストの発生、②固定資産税の増加、③火事や建物損壊による損害賠償責任の可能性、④価値の低下などのリスクがあります。

【解説】

  • 空き家については役所からの通知により固定資産税が最大で6倍となる可能性があります。
Q 空き家にしておく理由にはどのようなものがありますか?
  • 次のような理由があります。
    ①物置として必要だから
    ②解体費用をかけたくないから
    ③特に困っていないから
    ④将来自分や親族が使うかもしれないから
    ⑤好きな時に利用や処分ができなくなるから
    ⑥仏壇など捨てられないものがあるから
    ⑦更地にしても使い道がないから
    ⑧取り壊すと固定資産税が高くなるから
    ⑨古い、狭いなど住宅としての質が低いから
    ⑩リフォーム費用をかけたくないから
    ⑪他人に貸すことに不安があるから
    ⑫労力や手間をかけたくないから
    ⑬満足できる価格で売れそうにないから
    ⑭道路付けや交通の便が悪いから
    ⑮資産として保有しておきたいから
    ⑯満足できる家賃がとれそうにないから
    ⑰戸建を借りる人が少ないから
    ⑱中古戸建を買う人が少ないから

【解説】

  • 上記の理由があったとしても、空き家を放置したままでよいという場合ではないことが多いです。専門家に相談して方向性を検討しましょう。
Q 空き家の解決方法にはどのような方法がありますか?
  • ①維持管理、②賃貸、③売却、④有効活用などの方法があります。

【解説】

  • 有効活用には建物建替、駐車場としての貸付、土地としての貸付などの方法があります。
Q 不動産を共有にするリスクにはどのようなものがありますか?
  • 全員の同意がないと不動産を有効活用できない、全員の同意がないと不動産を売却できないなどのリスクがあります。

【解説】

  • 問題を解決するには共有物分割訴訟(裁判)を提起する必要があるなど、時間と費用がかかってしまいます。今後早期に売却予定があるなどの場合を除き、不動産を共有にすることはやめましょう。
Q 共有物分割訴訟とは何ですか?
  • 共有状態の解消を求める裁判です。①どちらかが共有持分を買取、②共同して売却、③(現物を分割できる場合には)現物を分割、という結論のいずれかになることが多いです。

【解説】

  • 共有物分割訴訟は専門的な裁判です。弁護士に相談しましょう。

参考リンク