2018年7月6日、相続に関するこれまでのルールが大きく変わる法改正がありました。
この改正法は、2019年7月1日から施行されます。
そこで、柏西ロータリークラブの会員の皆様を対象に、今回の相続法の改正により何が変わるのかを解説しました。
具体的には、次の内容を解説しました。
- 改正の目的・背景
- 改正法の施行時期
- 相続法改正の内容
① 配偶者の居住権を保護するための施策
② 遺産分割に関する見直し
③ 遺言制度に関する見直し
④ 相続人以外の者の貢献を考慮するための方策
⑤ 遺留分制度の見直し
セミナーを開催した背景と目的
2018年7月6日、相続に関するこれまでのルールが大きく変わる法改正がありました。この改正法は、2019年7月1日からの施行です。
今回の相続法の改正は、1980年の改正以来の大改正です。ニュースでも大きく取り上げられています。
そこで、柏西ロータリークラブの会員の皆様に、今回の相続法改正により、具体的に何が変わり、どのような影響が出るのかを知っていただきたく、本セミナーで講師を担当しました。
セミナーの内容
1. 改正の目的・背景
今回の相続法の改正にはさまざまな目的や背景があります。特に次の2つが重要な目的や背景です。
2. 改正法の施行時期
改正法の施行時期は2019年7月1日です。ただし、一部の制度は施行日が異なります。
問題となる制度があるときは、個別に施行日を確認しましょう。
3. 相続法改正の内容
① 配偶者の居住権を保護するための施策
残された配偶者をの居住権を保護するため、配偶者居住権の制度が新たにできました。
② 遺産分割に関する見直し
婚姻期間20年以上の夫婦間の居住不動産の遺贈・贈与に関する持ち戻し免除の意思表示や、相続された預貯金債権の払戻しを認める制度などの見直しがありました。
③ 遺言制度に関する見直し
自筆証書遺言の方式緩和や自筆証書遺言保管制度などの見直しがありました。
④ 相続人以外の者の貢献を考慮するための方策
相続人ではない故人の親族で、故人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者は、相続人に対し、寄与に応じた額の金銭の支払を請求することができるようになりました。
⑤ 遺留分制度の見直し
今までは現物返還が原則だったのに対して、金銭での返還のみ請求できるようルールが変わりました。