柏労働基準協会の研修会にて、パワハラやセクハラ、マタハラなどのハラスメントの予防とトラブル解決方法を解説しました。具体的には次のような内容です。
- パワーハラスメントの解説
- セクシャルハラスメントの解説
- マタニティハラスメントの解説
- 予防のための教育や社内体制作り
- トラブル解決のための賠償責任保険のご紹介
多くの企業様にご参加いただきました。
研修会を開催した背景と目的
パワハラ、セクハラ、モラハラ、アルハラ、マタハラ・・・。
ここ数年、ハラスメントやそれにまつわるメンタルヘルスの問題が、連日のようにニュースで取り上げられています。とりわけ企業経営者や人事労務担当者にとっては他人事ではありません。
そこで、ハラスメント問題の実践的な対策方法を解説することにより、ハラスメント予防と適切な対処をめざす研修会を開催しました。
研修会の内容
1. パワーハラスメントの解説
パワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職場上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為です。
具体的には、次の6類型が代表的です。
① 身体的な攻撃(暴行・傷害)
② 精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)
③ 人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
④ 過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
⑤ 過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
⑥ 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
具体的な事例を元にして、パワハラの判断基準や防止のために会社が行うべき措置、賠償金の高額化の傾向が近年あることなどを解説しました。
2. セクシャルハラスメントの解説
セクシャルハラスメントとは、職場において行われる労働者の意に反する性的な言動により、労働者が労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害されることです。
具体的な事例を元にして、セクハラの判断基準や防止のために会社が行うべき措置などを解説しました。
3. マタニティハラスメントの解説
マタニティハラスメントとは、職場において行われる上司・同僚からの言動(妊娠・出産したこと等)により、妊娠・出産した女性労働者等の就業環境が害されることです。
具体的な事例を元にして、マタハラの判断基準や防止のために会社が行うべき措置、知らないうちにマタハラを起こしてしまう可能性があることなどを解説しました。
4. 予防のための教育や社内体制作り
予防のための教育や社内体制作りとして、次のような内容を解説しました。
① 会社の方針の明確化及びその周知や啓発をすること
② 相談窓口を設置し、広く相談に応じること
③ ハラスメントの事実が確認できれば、被害者への配慮、加害者への措置、再発防止策を策定すること
5. トラブル解決のための賠償責任保険のご紹介
ハラスメント問題は労働災害に発展することもあります。
そこで、労災の上乗せ保険に入っているとトラブルが解決しやすいことなどを解説しました。