破産について~税理士が知っておきたい顧問先の業績悪化に対する対応

開催日時:
2013年04月16日
セミナー分類:
企業法務
主催:
千葉県税理士会松戸支部
講師:
大澤 一郎 大澤 一郎のプロフィール

破産について~税理士が知っておきたい顧問先の業績悪化に対する対応

セミナー報告

*総論
  • ・社長の将来の問題点を解決することが重要!
  • ・倒産・廃業に関する方法の分類(法的整理・私的整理など)
*破産手続きについて
  • 破産手続きの流れ
  • 破産についての特徴
  • 会社破産と社長の今後の住居について
  • 会社破産と社長の今後の収入について
  • 会社破産と社長の今後の生活費について
  • 会社破産と連帯保証人について
  • 破産の事例(取引先を維持した解決)
  • 破産の事例(社長の自宅を守った解決)
  • 破産の事例(引っ越し費用を準備できた解決)
  • 破産の事例(連帯保証人の自宅を民事再生で解決)
*破産手続きの注意点について
  • 会社破産の場合の裁判所のチェックポイントの概要
  • 非免責債権について(税金・罰金等)
  • 免責不許可事由について(説明義務違反・ギャンブル等)
  • 破産の場合のデメリットについて(ブラックリスト等)
  • 従業員に対する倒産・廃業の際の対策
*破産以外の方法について
  • 民事再生の特徴
  • 民事再生の事例(社長の自宅を守った事例)
  • 任意整理の特徴
  • 任意整理の事例(債務額を圧縮して事業を継続した事例)
  • 過払い金返還請求の特徴
  • 過払い金返還請求の事例(1000万円以上の返金を受けた事例)
*まとめ
  • 社長にとっての倒産廃業の目的は何か?
  • 倒産・廃業の場合の長期的な視野に立った解決とは何か?
*その他会社の社長に発生する法律問題
  • 売掛金回収 ~早期の連絡・回収が重要
  • 会社での支配権争い ~紛争長期化を覚悟して法律上適正な方法を続けることが重要
  • 交通事故 ~事故直後からのご相談が人身事故の場合は重要
  • 相続 ~もめる前に対策を立てることが重要
  • 離婚 ~相手に離婚を切り出す前に作戦を立てることが重要
*質疑応答

研修会に関連する質問と回答

Q 小規模の法人が破産するにあたって最初に注意すべき事項は何ですか?
  • ①社長の今後の収入の見通し、②社長の今後の住居の見通し、の2つを確認しましょう。

【解説】

  • 税理士の先生から見た場合破産が望ましいという場合であっても、社長の決心がつかないことは多いのではないかと思います。まずは、①収入と②住居の今後の見通しを一緒に相談して解決しましょう。
Q 小規模の法人が破産する場合、どのような点を事前に検討しておく必要がありますか?
  • 次の2つがまずは重要です。
    ①社長の今後の収入の見通しはどうか?
    ②社長の今後の住居の見通しはどうか?
  • その他次のような点を事前に検討しておく必要があります。
    ③現在途中の仕事をどうするか?
    ④社長個人の債務をどうするか?
    ⑤従業員をどうするか?
    ⑥取引先との関係をどうするか?
    ⑦連帯保証人をどうするか?
    ⑧車をどうするか?
    ⑨破産以外の法律的な選択肢はあるか?
    ⑩破産もせず、法律的な手続を何もしないという選択肢はあるか?
Q 小規模の法人が破産する場合、社長個人の破産も必要ですか?
  • 社長個人が法人の債務を連帯保証していることが多いです。そのため、一般的には社長個人の破産も必要です。

【解説】

  • 社長個人に連帯保証債務も含めて債務がない場合、社長個人が破産をする必要はありません。
  • 社長個人の債務が5000万円以下の場合、社長は個人再生(民事再生)を行うという方法もあります。特に、社長が自宅を守りたいというような場合に有効です。
    関連記事:個人再生(民事再生)の解説
    関連記事:自己破産の解説
Q よつば総合法律事務所での法人破産の事例はどのようなものがありますか?

参考リンク