保険代理店のための賢い弁護士の使い方(2014.2.21)

開催日時:
2014年02月21日
セミナー分類:
交通事故
主催:
一般社団法人千葉県損害保険代理業協会 京葉支部
講師:
大澤 一郎 大澤 一郎のプロフィール
前原 彩 前原 彩のプロフィール

保険代理店のための賢い弁護士の使い方(2014.2.21)

セミナー報告

  • 弁護士費用特約の約款についての解説
  • 弁護士費用特約が利用できる当事者
  • 弁護士費用特約が利用できる支出項目
  • 弁護士費用特約を利用した解決例(事故直後のご相談・別居の未婚の子の弁護士費用特約・過失割合に大きな差がある事案・自動車保険の会社を変更した事案・鑑定費用の支出をした事案・過失100対0の事案・相手無保険の事案等)
  • 弁護士費用特約の今後
  • 弁護士費用保険について
  • 休業損害についての解説
  • もめやすい典型例の把握
  • 自営業者の休業損害(確定申告書の数値と実態に差がある場合)
  • 自営業者の休業損害(休業がない場合)
  • 無職者の休業損害
  • 兼業主婦の休業損害
  • 後遺障害14級9号(局部の神経症状)の休業損害
  • 後遺障害12級13号(局部の頑固な神経症状)の休業損害
  • 治療費打ち切りへの対処方法
  • 休業損害打ち切りへの対処方法
  • 治療費の費用負担の具体例
  • クレーマー対策
  • 弁護士法の解説

本セミナーに関連する質問と回答

Q 休業損害でもめやすいのはどのような場合ですか?
  • ①自営業、②法人(会社)の役員、③無職、④兼業主婦などの場合にもめやすいです。
Q ①自営業の休業損害はどのような場合に認められますか?
  • 基礎収入額(収入日額)は、通常、事故前年度の確定申告所得額によって認定します。
  • 受傷やその治療のために休業したと認められる日数分認められます。

参考記事:自営業の休業損害の解説

Q ②法人(会社)の役員の休業損害はどのような場合に認められますか?
  • 取締役報酬額をそのまま基礎収入とするのではなく、取締役報酬中の労務対価部分を認定し、その金額を基礎として損害算定します。
  • 経営者の得る報酬(給与)の中には、労働の対価とともに、企業経営者として受領する利益の配当的部分があり、この部分は休業により失われないので、損害算定の基礎から除外します。

参考記事:法人(会社)役員の休業損害の解説

Q ③無職者の休業損害はどのような場合に認められますか?
  • 労働能力及び労働意欲があり、就労の蓋然性があるものは認められます。
  • ただし、実際の金額は、平均賃金より下回った金額となる確率が高いです。

参考記事:無職者の休業損害の解説

Q ④主婦の休業損害はどのような場合に認められますか?
  • 現金収入はなくても、受傷のため家事に従事することができなかった期間につきみとめられます。
  • 算定の基礎となる収入額は、女性労働者の平均賃金(賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計の全年齢平均賃金または年齢別平均賃金)を用います。

参考記事:主婦の休業損害の解説

Q 治療費打ち切りを保険会社が打診してきた場合、どうすればよいですか?
  • 健康保険、労災保険、人身傷害保険などを利用して通院を継続する方法があります。
  • 症状固定にして後遺障害申請をしたり、事故とは別原因ということで治療を継続したりする方法があります。

参考記事:治療費打ち切りへの対抗策

Q 慰謝料を増額したい場合、どうすればよいですか?
  • 「(ご自身で交渉する場合には)自賠責保険の基準では納得できない」と交渉しましょう。
  • 「(ご自身で交渉する場合には)赤本の基準を希望する」と交渉しましょう。
  • (弁護士費用特約がある場合)弁護士に依頼しましょう。

参考記事:慰謝料増額のポイント

Q 示談交渉のポイントにはどのようなポイントがありますか?
  • (ご自身で交渉する場合には)損害の項目として漏れているものがないか検討しましょう。
  • (ご自身で交渉する場合には)各損害項目の金額が妥当かどうか検討しましょう。
  • 弁護士費用特約がある場合、弁護士に依頼しましょう。

参考記事:示談交渉のポイント

参考リンク