不動産の事例解説

開催日時:
2020年02月17日 13:10 〜 14:40
セミナー分類:
不動産
主催:
一般社団法人千葉県宅地建物取引業協会東葛支部
講師:
小林 義和 小林 義和のプロフィール
対象者:
千葉県宅地建物取引業協会東葛支部の会員

不動産の事例解説

セミナー報告

千葉県宅地建物取引業協会東葛支部の会員アンケートで要望が多かったテーマを中心に、裁判例等を踏まえながら不動産の問題を解説しました。

具体的には、相続放棄と空家問題、共有問題、所有者不明土地、信託等の事例を解説しました。

約270名が参加し、熱心に話を聞いていただきました。

1. 相続放棄と空き家

① 相続放棄の際の注意点
② 法定単純承認と裁判事例
③ 相続放棄をした場合の管理責任
④ 相続財産清算人制度

2. 所有者不明不動産

① 現状と所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法等の法制度の説明
② 土地所有権放棄制度等の検討段階の制度の状況報告

3. 共有不動産問題

① 共有の原因や問題点
② 共有の解消方法
③ 共有物分割訴訟の裁判例解説

4. 信託

① 信託制度の説明
② 信託の活用場面の説明
③ 信託制度のリスクの説明

5. 民法改正

① 賃貸と保証制度
② 売買の契約不適合制度
③ 賃貸借に関する主な改正点

セミナーを開催した背景と目的

不動産業では日々いろいろな法的問題が生じます。今回は事前にアンケートをとったうえで、会員の皆様が特に関心があるテーマを中心に解説しました。

セミナーの内容

1. 相続放棄と空き家

相続放棄の期間制限や、相続放棄ができなくなる場合等の注意点を解説しました。

また、相続放棄をしても責任を負う場合、相続財産清算人の制度、空き家となった際の問題点等も解説しました。

たとえば、遺産を使ってしまった後では相続放棄はできなくなるなど、相続放棄には注意点があります。

また、長期間空き家のまま放置すると、様々な問題が発生するおそれがあります。そのため、早めに専門家への相談が望ましいです。

2. 所有者不明不動産

所有者不明不動産が増えています。そのため、所有者不明の土地について利用を円滑に行えるよう、次のような法改正があります。

3. 共有不動産問題

不動産を複数人で共有して所有すると、管理や処分等の場面で問題が生じる可能性があります。

そのため、共有は可能な限り避けるべきです。また、共有になった場合は共有を解消する方法を検討すべきです。

4. 信託

高齢の父が所有している賃貸不動産について、子が受託者となって管理していく不動産信託等を解説しました。

父は、賃貸不動産からの収益を得ながら、不動産の管理を子に任せることができます。

子は、管理を円滑に行うことができます。

5. 民法改正

民法が大幅に改正されました。その中でも、宅建業に関連性が高い、賃貸と保証制度、
売買の契約不適合制度、賃貸借の主な改正点を解説しました。

参加者の声

  • 気になっていた点を解説して頂きありがとうございました。
  • 不動産の所有者と連絡がとれないこともあるので、勉強になりました。
  • たしかに不動産はなるべく共有にしない方が良いですね。

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