実例に学ぶ労使トラブルとその対応策

開催日時:
2011年06月22日
セミナー分類:
企業法務
主催:
柏商工会議所
講師:
大澤 一郎 大澤 一郎のプロフィール

実例に学ぶ労使トラブルとその対応策

セミナー報告

社会保険労務士の川村ゆり子先生と共に、柏商工会議所にて講師をしました。(大澤一郎担当分)

  • 労働問題全体を解決する視点
  • 社会保険労務士と弁護士との役割分担
  • 解雇紛争の具体例
  • 解雇紛争のトラブル防止方法
  • 残業代紛争の具体例
  • 残業代紛争のトラブル防止方法
  • 労働組合紛争の具体例
  • 労働組合紛争のトラブル防止方法
  • 正しい労働契約書の作成方法
  • 会社として従業員対策で注意すべき視点
  • まとめ
  • その他

本研修会に関連する質問と回答

Q 人事労務で特に大きなトラブルとなりやすいものは何ですか?
解雇と残業代をめぐるトラブルです。
Q 解雇にはどのような種類がありますか?
①普通解雇、②懲戒解雇、③整理解雇があります。

Q ①普通解雇とは何ですか?
能力不足や協調性不足等を理由にする解雇です。
Q ②懲戒解雇とは何ですか?
社員の非違行為を理由とする解雇です。例えば、横領行為や暴行行為などを理由にする解雇です。
Q ③整理解雇とは何ですか?
会社の業績不振などの経営上の事項を理由とする解雇です。
Q 解雇に際してはどのようなことに注意すればよいですか?
解雇が認められるハードルは一般的には高いです。本当に解雇をする場合には弁護士に相談してから実行しましょう。
Q 解雇をしないで解決をする方法はありますか?
社員とよく話し合い、退職届を出してもらえれば解決します。
Q 年俸制なので残業代は支払わなくてもよいですか?
  • 年俸制でも残業代を支払う必要があります。
  • 例えば、年間600万円の給与(月額50万円×12カ月)という年俸制の場合、残業代の支払は600万円とは別途必要となります。
Q 管理職なので残業代は支払わなくてもよいですか?
  • 管理職でも残業代を支払う必要があります。
  • 例えば、管理職手当として月額5万円を支払っていたとしても、5万円分残業代を支払ったことにはなりません。
Q 営業職なので営業手当を支払っています。営業手当以外には残業代は支払わなくてもよいですか?
  • 営業職でも残業代を支払う必要があります。
  • 例えば、営業手当として月額5万円を支払っていたとしても、5万円分残業代を支払ったことにはなりません。
Q 社員と信頼関係があり今まで残業代トラブルになったことなどないので大丈夫ですか?
危険なパターンです。初めて残業代請求をされた会社の社長は「まさか請求してくるとは思わなかった」、「きちんと対策をしておけばよかった」という感想を持つことは多いです。
Q 残業代対策をする上で何をすべきですか?
  • 雇用契約書・労働条件通知書、就業規則・給与規程、給与明細などの書面を整備しましょう。
  • 書面と実態の乖離がないか実態を確認しましょう。
Q 会社の倒産に先立って社長に決めてもらうことには何がありますか?
  • ①今後の仕事(収入)、②今後住む場所を事前に決めておいてもらうのが望ましいです。
  • 会社が倒産した場合、今の仕事がなくなる確率が高いです。そのため、今後の仕事をある程度決めておいていただく必要があります。
  • また、会社が倒産した場合、社長個人も破産して社長が自宅を失うことが多いです。そのため、今後住む場所をある程度決めておいていただく必要があります。

参考リンク