暮らしの中の法律について学ぶ

開催日時:
2024年11月26日 10:00 〜 12:00
セミナー分類:
その他
主催:
千葉県生涯大学校東葛飾学園
講師:
小林 義和 小林 義和のプロフィール
対象者:
千葉県生涯大学校の東葛飾学園 健康生活課程 社会生活学科2Aの学生

暮らしの中の法律について学ぶ

セミナー報告

千葉県生涯大学校東葛飾学園にて、健康生活課程社会生活学科2Aの学生向けに、暮らしの中の法律について学ぶというテーマで講義を行いました。

内容は、シニアの方が日常生活を送る上で直面する可能性がある様々な法律問題の解説です。

講義中や講義後も何度も質問いただくなど、熱心に話を聞いていただきました。

具体的には、次の事項を解説しました。

  1. 消費者問題
  2. 借金の問題
  3. 認知症
  4. 夫婦関係
  5. 不動産
  6. 刑事事件
  7. 交通事故
  8. 裁判所の活用方法

セミナーを開催した背景と目的

これまでお仕事やご家庭、地域活動等で頑張ってこられたシニアの方々にとって、ご自身が希望するシニアライフを送るためには、何よりも健康が一番です。

また、高齢になり判断能力も減退していく中で、日常生活において様々な法的リスクに直面してしまう可能性があります。

そこで、法的なトラブルに巻き込まれないようにする方法や、巻き込まれたときに解決する方法について、幅広い分野を解説しました。

セミナーの内容

1. 消費者問題

訪問販売のクーリングオフの事例を解説しました。また、特定商取引法や消費者保護法なども説明しました。

消費者問題の被害にあいそうな場合、ご自身だけで決めずに、自治体の相談窓口や周囲の方への相談が重要です。

2. 借金の問題

クレジットカードの返済が厳しいものの、住宅ローンが残った自宅を残しながら債務整理をしたいという事例を解説しました。
債務整理の方法には、次の3つがあります。
自己破産
個人再生
任意整理

放置すると状況が更に悪化することが多いです。一人で悩まずに、まずは早めに専門家への相談をおすすめします。

3. 認知症

認知症の親が、大切な不動産をかなり安く不動産会社に売ろうとしていたという事例を解説しました。

判断能力が衰えたときは、成年後見制度の利用を検討してみましょう。

また、判断能力が衰えた場合に備えて、次のような契約を結ぶことも選択肢の1つです。
① 財産管理委託契約
② 任意後見契約
③ 死後事務委任契約

4. 夫婦関係

ご家庭においては、お子様の場合も含めて、夫婦関係で悩む方も多いです。そこで、離婚の制度や、親権、財産分与などを解説しました。

当事者同士で解決できないときは、家庭裁判所の調停などの利用も検討しましょう。

5. 不動産

不動産をめぐるトラブルは多いです。今回は①貸していた不動産を返して欲しいという事案や②賃料を増額したいという事案などを解説しました。

また、共有不動産のデメリットや解消方法も解説しました。

6. 刑事事件

子供が逮捕された事例を解説しました。

近い人が逮捕されてしまうと、事情もわからずどうすればよいか混乱してしまいます。

そこで、当番弁護士制度、逮捕から起訴までの流れ、黙秘権や弁護方針の注意点等を解説しました。早めに専門家に相談することが重要です。

7. 交通事故

配偶者が自転車に乗っていて、車にはねられてしまった事例を解説しました。

交通事故でけがをしたら、体を治すことが何よりも大事です。また、障害が残ってしまった場合、適切な後遺障害の等級認定を受けて賠償金をもらうことも重要です。

そのためにも、事故でけがをしたときは、早めに専門家に相談しましょう。

参加者の声

  • わかりやすく教えていただきありがとうございました。
  • お話頂いたようなことが、過去ありました。今回のことを参考にしていきたいと思います。
  • いろいろな法律の制度があるのですね。勉強になりました。

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