高齢者施設の労務で気をつけるべきポイント~過去の解雇の裁判例から学ぶ

開催日時:
2023年05月25日 15:00 〜 16:00
セミナー分類:
企業法務
主催:
ドクターメイト株式会社
講師:
川﨑 翔 川﨑 翔のプロフィール

高齢者施設の労務で気をつけるべきポイント~過去の解雇の裁判例から学ぶ

セミナー報告

開催趣旨

現在の介護事業所にはさまざまな労働条件における問題が存在しています。このような状況の中で労働事件に発展してしまうと、使用者側にどのような影響があるのでしょうか?

当セミナーでは、介護事業所における問題を分析し、解説を交えて今後の解決策をお届けしました。最後にドクターメイトが展開するサービスのご説明で講演を締めくくりました。

概要

【第1部】介護事業所の労働条件における問題~厚生労働省神奈川労働局の調査から~
【第2部】判例から学ぶ 介護事業所の労働条件で気を付けるべきこと
1.労働事件の現実
2.問題社員への対応
・O・S・I事件(東京地方裁判所令和2年2月4日判決)
・山崎工業事件(東京地方裁判所令和2年2月25日判決)
【第3部】ドクターメイト株式会社からのご案内
1.夜間オンコール代行サービスのご案内
・施設が抱える夜間の問題
・夜間オンコール代行サービスとは
・夜間オンコール代行サービスの特徴
2.日中オンライン医療相談サービスのご案内
・介護施設が抱える日中の問題
・オンライン医療相談のメリット

質疑応答

介護事業所の労働条件における問題

厚生労働省神奈川労働局発表(平成26年6月26日)によると、 神奈川県内で介護事業を運営する事業場から抽出した916事業場に対して、自主点検票(労働条件チェックリスト)を郵送し、労働条件に関する自主点検の実施を要請したところ、38.0%の事業場で基本的な労働条件について、何らかの問題が見られました。

特に問題と思われたのは以下の項目です。

  • 就業規則(パート就業規則を含む)を整備していない。
  • 三六協定(=時間外及び休日労働に関する協定)を締結・届出せずに、時間外労働または休日労働を行わせている。
  • 年次有給休暇を与えていない。
  • 衛生管理者または産業医、衛生推進者を選任していない。
  • 健康診断を実施していない。また、健康診断の有所見者に対し、就業場所の変更等の事後措置を行っていない。

判例から学ぶ 介護事業所の労働条件で気を付けるべきこと

問題社員の解雇は労働問題の一つとして重要な課題です。
労働関連法規で労働者の権利が守られている状況では、労働事件(残業代請求や解雇)で使用者側(企業・雇用者側)が勝つことは非常に困難です。

O・S・I事件(東京地方裁判所令和2年2月4日判決)は、セクハラ疑惑のあった従業員についての事件です。山崎工業事件(東京地方裁判所令和2年2月25日判決)は、危険な工具を扱う場での不適切な行動についての事件です。

2つの実際の解雇問題の判例を元に、教訓を考察しました。

ドクターメイト株式会社からのご案内

夜間オンコール代行サービスのご案内

施設が抱える夜間の問題として、オンコール待機があります。特養看護師の70%強が負担に感じています。介護施設を運用するために必要なことはツールの導入です。「夜間オンコール代行サービス」は、ドクターメイトの看護師が夜間のオンコールを代行します。

介護施設において大きなアドバンテージとなる、ドクターメイトならではの特徴を説明しました。

日中オンライン医療相談サービスのご案内

介護施設は夜間だけではなく日中にも、看護師、嘱託医、施設長や経営者、それぞれ問題を抱えています。

ドクターメイトが提案したのは「オンライン医療相談」です。
オンライン医療相談のメリットとして、通院までのステップの減少や、通院数の減少をあげています。

このように、スタッフの要望を知り、実現することで、差別化された介護施設を経営する事が可能になります。ドクターメイトは今後も一歩先を照らし、介護施設の皆様のニーズにこたえます。

弁護士川崎翔

弁護士川崎翔