高齢化社会となり、遺言に対する関心が高まっています。
本講義では、遺言で実現できること、遺言作成時の注意点、遺言作成時のよくある質問について、相続税の処理方法も交えながら税理士の先生向けに解説しました。
概要は次のとおりです。
1. 自筆証書遺言と公正証書遺言
- 遺言能力
- 遺言の各様式
- 紛失したとき
- 筆跡等での争い
2. 遺言でどのようなことが実現できる?
- 将来自分の財産となる見込みの財産について
- 自分が死亡した後のペットのこと
- 将来自分の財産となる見込みの財産について
- 停止・解除条件、始期・終期付期限
- 負担付遺言
- 葬儀・埋葬方法
- 債務指定
- 生命保険の受取人変更
- 清算型遺言
- 尊厳死
- 紛争回避方法
3. 遺言書作成の注意点
- 対象財産特定の工夫
- すべての財産を相続させる遺言の債務
- 決算書記載の貸付金等
- 借地権
- 市街化調整区域の土地等
- 予備的遺言
セミナーを開催した背景と目的
少子高齢化社会が進んでいます。また、ますます少子高齢化の傾向は続くという予想です。
そして、遺言等の相続に関する関心も高まっています。
今回は、税務で相続問題を扱う税理士の先生向けに、日々の業務に役立てていただきたいという想いから、遺言に関する注意点を中心にお話させていただきました。
セミナーの内容
1. 自筆証書遺言と公正証書遺言
自筆証書遺言と公正証書遺言という遺言の様式について、メリットとデメリットを含めて解説しました。
2. 遺言でどのようなことが実現できる?
遺言の作成では、ご自身が亡くなった後のご希望が出てきます。
たとえば、過去の事例だと次のような希望もあります。
① 残された親族の面倒を見て欲しいという希望
② 家業を継いでいって欲しいという希望
③ 飼っているペットの希望
このような希望について、どのようなことが遺言書で実現できるのかを、様々な具体例を挙げながら解説しました。
また、遺言書を作成するときの注意点である遺留分も解説しました。
3. 遺言書作成の注意点
せっかくいろいろ考えて作成した遺言書が無効となったり、想定した法的効果が生じなかったりすると、遺言書を作成した意味がありません。
そのため、遺言書が死後に無効とならず、想定したとおりの法的効果を発揮するための作成上の注意点を解説しました。