交通事故治療における弁護士との連携について

開催日時:
2014年12月21日
セミナー分類:
交通事故
主催:
株式会社船井総合研究所
講師:
川﨑 翔 川﨑 翔のプロフィール
対象者:
整形外科医

交通事故治療における弁護士との連携について

セミナー報告

株式会社船井総合研究所にて、交通事故に関する整形外科と弁護士との連携方法のセミナー講師を務めました。

具体的には、次のような内容をお伝えしました。

  1. 交通事故患者への対応
  2. 後遺障害認定の流れ
  3. 裁判になったら?
  4. 後遺障害等級と賠償額
  5. 損害賠償の基準
  6. もめない後遺障害診断書の作り方
  7. 院内での相談会(実践事例報告)
  8. 弁護士費用特約とは?
  9. 交通事故事件に対する思い

セミナーを開催した背景と目的

交通事故の診療はトラブルになりやすい類型です。

そこで、トラブルを避けて診療に集中できる環境を築いていただきたいという想いから、整形外科の先生に向けたセミナーの講師を担当しました。

セミナーの内容

1. 交通事故患者への対応

交通事故患者の注意点として、次のような内容を解説しました。
① 自覚症状のみで症状を理解してもらえないという想いがある。
② どこまでが賠償の対象となるのかという不安がある。
③ 保険会社の対応への不満がある。

2. 後遺障害認定の流れ

後遺障害の手続きには事前認定と被害者請求があることなど、後遺障害認定の流れを解説しました。

3. 裁判になったら?

患者と保険会社側が裁判になった場合について、次のような点を解説しました。
① 解決までには6か月から2年位の期間がかかること
② 60~70%の裁判は途中で和解により終了していること

4. 後遺障害等級と賠償額

後遺障害の等級によって賠償額が大きく変わることについて、頚椎捻挫の裁判での後遺障害慰謝料を例として解説しました。

後遺障害 後遺障害慰謝料
なし 0円
14級 110万円
12級 290万円

5. 損害賠償の基準

損害賠償の基準には次の3つの基準があることなどを解説しました。
① 自賠責保険の基準
② 任意保険の基準
③ 裁判の基準

6. もめない後遺障害診断書の作り方

後遺障害診断書の次の箇所について、もめない診断書の作成方法を解説しました。
症状固定日
② 自覚症状
③ 他覚症状および検査結果
④ 障害内容の増悪・緩解の見通し

7. 院内での相談会(実践事例報告)

院内で患者向けの交通事故の弁護士相談会をすることにより、交通事故の診療がスムーズになった事例を解説しました。

8. 弁護士費用特約とは?

弁護士費用特約とは、弁護士に相談したり依頼したりする費用を保険会社が補償する特約です。

弁護士費用特約があるときは、弁護士への紹介がスムーズであることなどを解説しました。

9. 交通事故事件に対する思い

医師と弁護士がタッグを組んで、交通事故の被害者救済を進めたいという思いをお伝えしました。

参加者の声

  • 保険会社への対応に悩んでいたので、大変わかりやすかった。
  • 実際に裁判になった場合にどうなるのか不安だったが、今回のセミナーで不安が払しょくされました。
  • 診断書の書き方についてもっと詳しく聞きたい。

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