事業承継の進め方
① 専門家の関与が重要
では、事業承継するためには具体的にどうすればいいのでしょうか?
事業承継をしたい、もしくはする予定なら60歳までに専門家に相談することを強くおすすめします。専門家とは、弁護士、税理士、M&Aのアドバイザー、仲介会社、商工会議所(千葉県事業引継ぎ支援センター)などです。
理由は次の通りです。
- 事業承継は事前の準備が重要であることこと
- 事業承継は準備に時間がかかること
- 事業承継は法的な対策が必須だということ
ひとりで考えても始まりません。「誰に事業承継すべきか?」というところから専門家と一緒に事業承継を考えることが重要です。
事業承継は会社のまるごとの譲渡です。法律や税務の問題が不可避です。負債の解決、従業員の関係の解決、会社の価値の算定、事業譲渡におけるシナジーの見極め、事前の相続対策など、問題になる事項を具体的に解説しました。
早期に相談すれば、様々な手立てを取ることが可能です。ひとりで考えていると、正確な情報が得られず思った道筋を描けない可能性や、早期に対応すべき事項に対応できず、手遅れになる可能性があります。専門家と一緒に時間をかけて策を練っていくのが事業承継では重要です。
② 早めの準備が重要
では、事業承継の準備はいつからすればいいでしょうか。
事業承継に必要な期間が3年以上と回答したのは、中規模企業(従業員20人以上)で90%、小規模事業者(従業員19人以下)で80%にのぼります。思い立ったらなるべく早く行動するのが大切です。
③ 経営者が行うこと
では、経営者は何から始めればいいでしょうか?経営者が行う4ステップは次の通りです。
・家族に継がせるのかどうか決める
・専門家に相談する
・決算書(確定申告書)過去3年分など必要な書類の用意
・家族に継がせないときは、従業員や第三者への譲渡で譲れない条件を決める
④ その他
補足として、M&Aにおいて考えること・やること、保険でできる対応をご紹介し、セミナーを締めくくりました。