千葉県宅建協会東葛支部にて、コロナ関連の労務トラブルについて研修講師を担当しました。具体的には次のような内容です。
- 新型コロナウイルスと賃金
- 従業員が感染してしまった場合
- 自宅待機を命じる際の留意点
- 解雇や雇止め
- 内定取消し
- 退職勧奨
たくさんの会員様にご参加いただきました。
セミナーを開催した背景と目的
2020年は新型コロナウイルス感染拡大に対する不適切な対応による労務トラブルが深刻となっています。そのため、トラブルになりにくい適切な労務管理を実践できるよう支部内研修をしたいとのことでした。
そこで、コロナ関連の労務トラブルの適切な対応方法について、支部内研修の講師を担当しました。
セミナーの内容
1. 新型コロナウイルスと賃金
感染などの事情で従業員が休んだ場合、賃金支払いをどうすればよいか解説しました。
2. 従業員が感染してしまった場合
従業員が感染したときの会社の対応について、次のようなポイントを解説しました。
① 従業員が不安にならないよう、会社の取るべき措置や方針を明確にすること
② 休業や自宅待機中の賃金は、場面や状況に応じて判断すること
3. 自宅待機を命じる際の留意点
感染してしまった従業員の自宅待機について、次のようなポイントを解説しました。
① 社内での感染拡大防止を第一に考えること
② 感染した可能性のある労働者が実際に仕事をできる状態かどうかを検討すること
③ 会社の自主的な判断で自宅待機を命令するときは、賃金の支払いが必要なことがあること
4. 解雇や雇止め
解雇や雇止めについて、次のようなポイントを解説しました。
① 解雇や雇止めをするときは、慎重な判断の下に行う必要があること
② 国の支援策等も踏まえ、解雇や雇止め回避のための努力を行うこと
5. 内定取消し
内定取消しについて、次のようなポイントを解説しました。
① 内定取消しは事業主の自由な判断ではできず、解雇と類似の規制がかかること
② 国の支援策も踏まえ、内定取消し回避のための努力を行うこと
6. 退職勧奨
退職勧奨について、次のようなポイントを解説しました。
① 労働契約を解消する場合であっても、一方的な解雇は避け、まずは労使間で話し合いきちんと事情を説明し従業員に納得してもらうこと
② 話し合いでは解雇されたとの誤解を与えないよう、伝え方に配慮すること