得する街のゼミナール、略して〝まちゼミ〟に参加しました。参加者むけに遺言の作り方を解説し、実際に遺言書を一緒に作成しました。
内容は次のとおりです。
- 相続って何
- 遺産の分け方
- 相続対策の基礎
- 実際に作ってみましよう
- 相続法改正情報
- 本日のまとめ
セミナーを開催した背景と目的
〝まちゼミ〟とはお店の人が講師となり、専門的な知識や情報を受講者にお伝えする少人数制のゼミです。
各個店内で実施する講座により、お店とお客様のコミュミケーションを通じての信頼関係を築くことを目的としています。
よつば総合法律事務所も参加して、参加者にむけて遺言の作り方を解説しました。
セミナーの内容
1. 相続って何
相続と遺産の法律上の定義を解説しました。
① 相続とは
相続とはある人が死亡したときに、その人の財産を特定の人が引き継ぐことを言います。資産も負債も両方です。
② 遺産とは
遺産とは亡くなった人の財産です。たとえば、預貯金や現金、不動産、株式等の有価証券などです。
2. 遺産の分け方
遺言書がないときは、相続人全員で遺産分割協議書を作成して遺産を分けます。
相続対策をきちんとしておらず、相続人の意見がバラバラだと「相続」が「争族」になってしまうことがあります。
3. 相続対策の基礎
①遺言の作成と②遺留分対策が重要です。
① 遺言の作成
遺言には自筆証書遺言や公正証書遺言などがあります。
自筆証書遺言は自分で書く遺言です。公正証書遺言は公証役場で作成する遺言です。
今回は、自筆証書遺言の次の注意点を解説しました。
- 全文を自署すること
- 日付を自署すること
- 署名すること
- 押印すること
- 1つの遺言書は1人で書くこと
② 遺留分対策
遺留分とは、一定の割合を相続できる相続人の権利です。
本来の相続分の半分が遺留分です。ただし、親のみが相続人であるときなどは、本来の相続分の3分の1が遺留分です。
遺言書を作成するときは、遺留分でトラブルが起きないようにする必要があります。
また、遺留分の注意点として、次の3つを解説しました。
4. 実際に作ってみましよう
当日参加した皆様に、実際に遺言書を書いていただきました。
渡す人を思い浮かべて作成していたのがとても印象的でした。
5. 相続法改正情報
相続法の改正情報として、次の2つを解説しました。
① 自筆証書遺言の保管制度
2020年7月10日以降は、法務局で自筆証書遺言が保管できる制度です。
② 自筆証書遺言の方式緩和
2019年1月13日以降は、遺言書に添付する財産目録をパソコンで作成できます。
6. 本日のまとめ
もめない財産分けのためには、次の2つが大切です。
① 遺言を用意する
② 遺留分対策を怠らない
また、迷ったら弁護士に相談することも大切です。遺言作成をお考えになったときは、弁護士へのご相談をおすすめします。