弁護士による人事労務110番セミナー

開催日時:
2024年11月14日 14:00 〜 15:00
セミナー分類:
企業法務
主催:
顧問先の社労士事務所様
講師:
大友 竜亮 大友 竜亮のプロフィール
対象者:
企業経営者や担当者様

弁護士による人事労務110番セミナー

セミナー報告

顧問先の社労士事務所様からご依頼いただき、社労士事務所様の顧問先企業を対象としたオンラインセミナーの講師を担当しました。多くの企業様にご参加いただきました。

多くの企業様が悩む以下の9つの人事労務の問題について、実例や過去の裁判例を交えて解説しました。

  1. 辞めさせたい社員がいるけど、解雇できる?
  2. 問題のある社員の解雇の手順
  3. 退職代行から内容証明が届いた!どうしたらよい?
  4. メンタルヘルスで欠勤続きの社員、治るまで待っていないといけないの?
  5. メンタルヘルスで休職明けの社員がいるけど、どのように接したらよいの?
  6. どのような場合にハラスメントになるの?
  7. 同僚や年上が部下になった際、陥りやすいハラスメント
  8. 以前ハラスメントが起きてしまったが、今後どのように対策したらよいの?
  9. 労働基準監督署の調査とは?調査の種類や流れ

セミナーを開催した背景と目的

多くの企業様から解雇・退職、メンタルヘルス、ハラスメント、労働基準監督署の調査に関する相談をよく受けます。

そこで、多くの企業様が悩む9つの人事労務の問題の解決策を解説するため、本セミナーを開催しました。

セミナーの内容

1. 辞めさせたい社員がいるけど、解雇できる?

解雇が有効に認められるハードルは高いです。そこで、実際に解雇が争われた実例や裁判所の考え方を解説しました。

2. 問題のある社員の解雇の手順

問題のある社員の解雇の手順について、次のようなポイントを解説しました。
① 社員の能力不足は、会社の指導・教育不足が原因と判断されるリスクがあること
② 改善の機会を与えないまま解雇すると、不当解雇と判断されるリスクがあること
③ 配転により適正に合う仕事を探していないと、不当解雇とされるリスクがあること
④ 退職勧奨を試みること

3. 退職代行から内容証明が届いた!どうしたらよい?

最近耳にすることが多くなった、退職代行業者から内容証明が届いたときの対応方法を解説しました。

4. メンタルヘルスで欠勤続きの社員、治るまで待っていないといけないの?

メンタルヘルスで欠勤続きの社員の対応について、過去の裁判例や実際にあった相談事例を解説しました。また、休職制度の適用の流れもあわせて解説しました。

5. メンタルヘルスで休職明けの社員がいるけど、どのように接したらよいの?

メンタルヘルスで休職明けの社員への対応は慎重に行う必要があります。

制限をしたほうがよい業務、担当業務の決め方、その他配慮が望ましいポイントを解説しました。

6. どのような場合にハラスメントになるの?

パワハラやセクハラなど、どのような言動がハラスメントにあたるのかを解説しました。特に、次のような点を解説しました。
① ハラスメントの定義(セクハラやパワハラなど)
② 厚生労働省が公表しているハラスメントの類型
③ 実際の裁判で違法となった言動を

また、過去の事例や裁判例を踏まえて、ハラスメントと言われないための7つの指導ポイントを解説しました。

7. 同僚や年上が部下になった際、陥りやすいハラスメント

部下と上司の関係性によっては、部下の言動が上司を精神的に追い詰め、ハラスメントとなるケースもあります。たとえば、次のような事例です。

① 侮辱される
  • 部下が上司のことを「あいつは仕事ができない」「あいつは無能だ」などの悪口を言う。
  • 部下が上司のことを中傷するビラを配布する。
② 指示を無視する
  • 上司の指示に対し、部下が従わない。
  • 上司の指示を無視する。
③ 上司よりも高年齢の部下による威圧行為
  • 部下が自分の方が高年齢であることを悪用して、年下の上司に対して威圧的な言動をとる。
  • 「ちゃんと教えろ」「土下座して謝れ」などと言う。

このようなハラスメントが生じないようにするためには、会社として逆パワハラ禁止を宣言すること、相談窓口の設置をすること、ハラスメント防止規定を整備してハラスメントをした場合の懲戒処分を規程しておくことが重要です。

8. 以前ハラスメントが起きてしまったが、今後どのように対策したらよいの?

ハラスメント事案のよくある失敗例を交えながら、ハラスメント対策のために企業が講ずべき措置を解説しました。

9. 労働基準監督署の調査とは?調査の種類や流れ

労働基準監督署の調査について、次のような点を解説しました。
① 労働基準監督署の調査の手法
② 調査に選ばれる可能性が高い企業の傾向
③ 調査・指導の実際の流れ
④ よくあるQ&A

参加者の声

  • 問題のある社員がいるので、すぐに解雇ではなく、その前に十分に対策を取る必要があることがわかり、その流れを聞けてよかった。
  • 所々でポイントが示されていて参考になった。
  • 解雇の難しさ・ハラスメントについての注意点が参考になりました。

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