交通事故の基礎について

開催日時:
2015年07月24日
セミナー分類:
交通事故
主催:
千葉県社会保険労務士会東葛支部
講師:
三井 伸容 三井 伸容のプロフィール
開催会場:
松戸商工会議所別館1階ホール

交通事故の基礎について

セミナー報告

(千葉県社会保険労務士会東葛支部7月例会)

千葉県社会保険労務士会東葛支部の7月例会前の研修において、社会保険労務士の先生が関わる交通事故の研修を担当しました。業務災害や通勤災害、各手続方法や知識として知っておきたい交通事故の基礎知識を解説しました。

当日は他2名の社会保険労務士の先生と共同で講師を担当しました。

三井伸容は次のような交通事故の基礎知識の解説を担当しました。

1 交通事故発生から解決までの流れ
①交通事故発生
②警察や相手方との対応
③治療・リハビリ
④治療費打ち切り
⑤症状固定・後遺障害の等級認定
⑤保険会社からの示談案の提示
⑦示談交渉・訴訟

2 自賠責保険と労災保険と任意保険の違い

  • 各保険の仕組み、違いなど
  • 利用上の注意事項

3 損害賠償としてどんなものが請求できるか

  • 治療費
  • 休業損害
  • 逸失利益
  • 慰謝料 など

4 他に会社が注意すべき交通事故(マイカー通勤、過労運転等)

  • マイカー通勤と使用者責任の問題
  • 過労運転と民事上、刑事上の責任

本研修会に関連する質問と回答

Q 仕事中の交通事故で労災は使えますか?
A 使えます。労災保険では、労働者が業務または通勤が原因で負傷した場合を対象に、治療費等の様々な給付を行います。業務中の事故を業務災害 、通勤中の事故を通勤災害といいます。
Q 交通事故の解決までの流れはどのような流れですか?
A 次のような流れです。各段階に応じて重要なポイントがあります。

  1. 交通事故発生
  2. 警察や相手方との対応
  3. 治療・リハビリ
  4. 治療費打ち切り
  5. 症状固定・後遺障害の等級認定
  6. 保険会社からの示談案の提示
  7. 示談交渉・訴訟
Q 交通事故の損害賠償は何が請求できますか?
A 次のような請求ができます。

Q 交通事故の示談交渉のポイントは何ですか?
A 次のようなポイントに注意しましょう。

  • 事前に相場を把握する
  • 漏れやすい項目に注意する
  • 増額の可能性が高い項目に注目する
  • 「論より証拠」
  • 具体的な数字で交渉する
  • 示談書作成前は慎重に検討する
  • 弁護士に相談・依頼する
  • 適切な期間の通院を行う
  • 後遺障害申請を行う
  • 示談交渉でしてはいけないことはしない
Q 交通事故の慰謝料増額のポイントは何ですか?
A 次のような慰謝料増額のポイントがあります。

  • 適切な期間の通院を行う
  • 適切な計算方法(裁判基準)で慰謝料を計算する
  • 後遺障害申請を行う
  • 個別の慰謝料増額事由の主張を行う
  • 裁判所等の公的機関を利用する
  • 弁護士へ相談・依頼する
Q 過労運転について、会社にはどのような責任が生じますか?
A 民事上の責任、刑事上の責任、行政上の処分を受ける可能性などがあります。特に許認可がある業種の場合、事故が許認可に影響を及ぼさないかどうかの確認が必要です。
Q 交通事故で労災を利用するメリットはありますか?
A 被害者に過失がある場合、交通事故で労災を利用するメリットが特にあります。最終的に受領する保険金額が増える可能性があります。

参考リンク