全国賃貸住宅新聞社が主催した賃貸住宅フェアにて、遺言書作成のテーマでセミナー講師を担当しました。
具体的には、相続のトラブル事例や遺言書の作成方法を解説しました。内容は次のとおりです。
1. 遺言をのこす時代に
2. 不動産相続トラブル事例
- 遺産の大部分が不動産であるケースの問題点
- 遺言書作成による解決方法
3. 遺言書の必要性
4. 遺言書の作成、ここがポイント!
- 遺言書の方式
- 自筆証書遺言
- 公正証書遺言
- 遺言書の作成のポイント
5. 遺言書作成の依頼、ここがポイント!
- 弁護士に依頼するメリット
- 弁護士の探し方
- 相談に行く前の準備
セミナーを開催した背景と目的
賃貸住宅フェアで不動産会社と不動産オーナー向けに、遺言書の必要性や作成方法を解説しました。
もめない相続を実現して資産を円滑に承継して欲しいという想いから、セミナー講師を担当しました。
セミナーの内容
1. 遺言をのこす時代に
高齢者人口が増え、裁判所の遺産分割調停事件の件数が増えました。
残される家族のためにも、相続を争族にしないことが大切です。相続紛争を未然に防ぐ一つの有効な手段は、遺言書の作成です。
2. 不動産相続トラブル事例
具体的な事例で、遺産に不動産があると争いになりやすいことを説明しました。
不動産は、預貯金と違って法定相続分通りに分割しにくいためもめやすいです。不動産の評価額が争いになることも多いです。
不動産を所有していると、不動産をめぐって相続トラブルが発生する可能性がありますので、遺言書を作成しておくのがおすすめです。
3. 遺言書の必要性
次のような場合は、遺言書を作成しておくのがおすすめです。
- 不動産を複数所有していたり、収益物件を所有している
- 会社の経営者など自社株を保有している
- 子供がいない
- 前妻との間に子供がいる
- 相続人となる人のなかに行方不明者、音信不通者がいる
- 相続人以外の人や団体に財産を残したい
4. 遺言書作成のポイント
遺言書は、次のいずれかの方法で作成するのが一般的です。
① 自筆証書遺言
遺言者が自ら遺言書を作成した場合の遺言です。
② 公正証書遺言
公証人が遺言者から遺言の内容を聞いて、それを書面にする遺言です。
③ 各方法のメリット
自筆証書遺言は、費用がかからず、いつでもすぐに作成できるというメリットがあります。
公正証書遺言は、公証人が関わるので遺言の有効性や内容が争われることが少ないというメリットがあります。裁判所での検認手続が不要というメリットもあります。
弁護士が遺言書作成をすすめる場合は、緊急性が高い場合を除いて、公正証書遺言の作成をおすすめすることが多いです。
5. 遺言書作成の依頼方法のポイント
相続分野に詳しい弁護士に相談して、紛争を予防する遺言書を作成するのがおすすめです。
弁護士に相談すると、次のようなメリットがあります。
① 法的に正しい遺言書を作成できる
② 手間を省ける
③ 遺言書の有効性が高まる
④ 遺言執行者の依頼もできる