円満相続の実務

開催日時:
2014年12月08日
セミナー分類:
相続
主催:
株式会社ファルベ
講師:
今村 公治 今村 公治のプロフィール
対象者:
ファルベ実務セミナー会員

円満相続の実務

セミナー報告

円満相続の実務のテーマでセミナー講師を担当しました。

セミナーでは、相続を争族にさせないための法律知識と実務ノウハウを解説しました。
内容は次のとおりです。

1.「争族」を防止する遺言書

(1) トラブル事例からわかる遺言書の必要性
・トラブル事例の検討
・遺言書作成による解決方法
(2) 遺言書作成のポイント
・遺言の方式
・正しい遺言書の作り方
・遺言書作成依頼の方法

2. 遺産分割協議書作成のポイントと注意点

(1) 遺産分割協議書作成の目的
(2) 遺産分割協議のまとめ方
(3) 相続の誤解されやすいポイント
・特別受益が認められるケース
・寄与分が認められるケース
・税法と民法の違い
(4) 遺産分割協議書の記載方法
・円滑に手続を進めるための記載方法
・後日の争族を防ぐための記載方法

3. 遺言執行業務の実務

(1) 遺言執行者の地位と権限
(2) 遺言執行者を指定する際の注意点
(3) 遺言執行業務の注意点

4. 遺留分対策の実務

(1) 遺留分をめぐるトラブル事例
(2) 遺言書の活用例
(3) 生命保険等の活用例
(4) 遺留分の放棄

セミナーを開催した背景と目的

正しい法律知識と実務ノウハウがあれば、相続が争族になることを未然に防ぐことや、依頼者に有利な提案ができることがあります。

相続問題を扱う実務家向けに、相続を円満に進めるための法律知識と実務ノウハウを解説しました。

セミナーの内容

1.「争族」を防止する遺言書

高齢者人口が増え、裁判所の遺産分割調停事件の件数が増えました。

残される家族のためにも、相続を争族にしないことが大切です。

相続紛争を未然に防ぐ一つの有効な手段は、遺言書の作成です。

2. 遺産分割協議書作成のポイントと注意点

不動産の登記名義の変更や、預金の払い戻しなど、相続手続をするには、遺言書もしくは遺産分割協議書が必要です。

遺産分割協議書は、相続人全員がもれなく実印を押すことが必要です。

遺産分割協議書の案を作成したら、遺産分割の手続を完了できる内容になっているか、弁護士、税理士、司法書士などの専門家に内容を確認してもらうのがおすすめです。

3. 遺言執行業務の実務

遺言執行者とは、相続発生後に遺言の内容を実現する人です。

遺言書の内容に従い、不動産の登記名義の変更や、預金の払い戻しなどの相続手続きをします。

遺言執行者の業務の流れは、一般的に次のとおりです。
① 遺言執行者に就職する
② 相続人を調査したうえ、相続人や利害関係人に就任通知をする
③ 遺産の調査・管理、財産目録を作成する
④ 遺言内容を実現する(不動産の引渡し,登記申請,預貯金解約など)
⑤ 遺言執行の完了

遺言書を作成する場合には、遺言をスムーズに実現するために、
遺言執行者を指定しておくのがおすすめです。

4. 遺留分対策の実務

遺留分は、相続人に最低限保証されている権利です。

被相続人の死後にできる遺留分対策は少ないです。
被相続人の生前に紛争防止の遺留分対策をとるよう、適切なアドバイスが必要になります。

遺留分対策の手段の一つとして、たとえば生命保険の活用があります。

参加者の声

  • いろんなテーマで実務ノウハウを紹介してもらえました。
  • 法務と税務の違いが参考になりました。
  • 争族対策として遺言書と生命保険が大切だと思いました。

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