自転車事故のトラブルが増えています

Vol.55
2013年12月号

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目次
「自転車事故のトラブルが増えています」 「事務所の近況紹介」

~自転車事故のトラブルが増えています~

自転車事故をめぐる高額のトラブルが増えています。その原因と対策についてです。1 自転車事故の高額賠償の判決が増えています。
2013 年、神戸地方裁判所で自転車事故についての裁判がありました。事故当時小学5年生だった子供が運転していた自転車が60代の女性と衝突し、女性が意識不明 となってしまった事故です。裁判所は小学5年生の子供に対して9500万円の損害賠償を認める判決を言い渡しました。近年、権利意識の向上や事故の増加も あり自転車対人の裁判が増えてきています。
2 親の責任
怪我をさせた子供本人に対して賠償責任が認められることは、ある意味通常のことで すのでそれほどびっくりするできごとではないかもしれません。しかし、この裁判は、子供だけでなく、親に対しても同額の支払いを命ずる判決が出ました。子 供を監督する義務があるのにその監督を怠ったというのがその理由です。この場合、親にも支払義務がありますので、もし親が自宅などの不動産を所有していれ ば、自宅の差押えをされてしまいます。また、親が固い職場に勤めていた場合には給与や退職金の差押えがされてしまいます。子供が自転車事故を起こした場合 に全て親の責任が認められるわけではありませんが、親にも責任が認められるという事例が出てきたことには注意が必要です。
3 対策はどうする?
も ちろん、事故を起こさないように子供に対してきちんと指導・教育することが重要です。ただし、事故を100%防ぐことは不可能です。各種保険会社では、自 転車で相手に怪我をさせてしまった場合の保険や、各種事故で相手に損害を与えてしまった場合の保険がありますので、そのような保険に加入することも選択肢 の1つでしょう。保険のプランにもよりますが、月額数百円の金額で、万が一の際の備えとすることができます。自転車保険単独の保険、自動車保険の特約とし ての保険、火災保険の特約としての保険などがありますので、現在加入している保険を一度確認してみるのもいいかもしれません。保険内容は、金額無制限、示 談交渉付、家族単位で加入のものが安心だと思います。自転車での事故は最近裁判所での判決も増えてきています。思わぬトラブルを起こすことになりますので 注意が必要です。

(文責 大澤一郎)


~事務所の近況ご紹介~

年末の事務所の近況です。☆弁護士の松村茉里が書籍を出版しました!
弁護士の松村茉里が共同著書『家族で話す HAPPY 相続』
を出版しました。(週刊住宅新聞社)
相続の基本から、もめやすいケース、不動産でおこるトラブル等
わかりやすく書かれています。

 

☆当事務所の弁護士の大澤一郎が宅検試験に合格しました!
ニュースレター11月号でお伝えした、所長大澤の「宅地建物取引主任者試験」の結果は合格でした。
今後は不動産の今までの知識・経験も皆様に提供したいと思います。

☆竹内社労士事務所で12月11日にセミナー開催しました
(講師 前田徹・大澤一郎)
今回は『社長のリスク管理』をテーマに、株主関連、相続関連
債権回収関連、事件・事故関連のトラブルの防止についての講演でした。多くの皆様のご参加ありがとうございました。

☆2014年から、当事務所主催の企業法務の連続セミナーを開催予定です
初回は2014年3月の予定で労務問題を取りあげる予定です。またニュースレターで告知させていただきます。(過去のセミナー内容については、当事務所企業法務サイトをごらん下さい。)

☆2014年夏ころに弁護士の大澤一郎がレクシス・ネクシス社から書籍を出版する予定です
弁護士経験10年以下の弁護士を対象とした本で離婚・相続・交通事故・企業法務の相談・受任・解決についての基礎スキル等について解説した本となる予定です。(大澤は交通事故部分を担当する予定です。)

(文責 大澤 一郎)