裁判って時間かかりますか?

Vol.18
2010年11月号

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目次
「裁判について~裁判って時間がかかる?~」
「松戸近辺のお店紹介」

裁判って時間かかりますか?

裁判になった場合にどうなるかを知ることで裁判前の話し合いがスムーズに進むことがあります。
・裁判って時間かかりますか?
よく皆様からいただく質問です。結論から言いますと相手が何を争うかによってかかる時間は変わります。相手が何も事実関係を争わない場合、例えばこちらの主張する請求額は認めるが分割払いに応じて欲しいというような話の場合には、裁判は3ヶ月以内に終わることが多いです。他方、相手が事実関係を徹底的に争ってきたり、また、専門的な分野の知識が争点になっているような場合には、裁判は時間がかかります。最近では、よほどの複雑な事件でない限り、2年以内には裁判が終わることが多いような印象を受けます。相手が事実関係をある程度争っているような裁判の場合には1年位で裁判が終わることが多いです。・裁判所に行かなくてはいけませんか?
弁護士に民事事件の裁判手続きを依頼している場合、原則として裁判所へ行く必要はありません。ただし、裁判官が裁判当事者本人の話を聞きたいという場合には裁判所に1回行く必要がある場合もあります。(当事者尋問と言います。)また、裁判官に間に入ってもらって和解(話し合い)を試みることもあります。そのような場合も裁判所に行く必要があることがあります。なお、刑事事件や離婚調停手続きの場合には、当事者が裁判所に行く必要があります。

・判決以外で裁判が終わることはありますか。
実際の民事裁判では、判決(裁判所の最終的な結論)が出る前に和解により裁判が終わることが多いです。裁判官がお互いの主張・証拠に基づいて和解案を提示することもあります。裁判所の和解案は特に交通事故の事件等では実際に判決がなされた際の案に近いことがほとんどです。判決をとる時間と労力をかけるよりも、和解による早期の解決がよいこともあります。

(執筆 大澤一郎)