認知症でも遺言は作れるか

Vol.115
2018年12月号

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目次
「認知症でも遺言は作れるか 」
「ブログ紹介」
「2018年セミナー報告」
「ワインが苦手な人のためのワインの選び方~第16回」

認知症でも遺言は作れるか

1 遺言能力とは

「高齢化社会」という言葉を聞かない日はないように思います。
高齢化社会の影響か、遺言作成の数も増えております。
遺言を作成する際には、遺言能力が必要となります。
遺言能力とは、「遺言当時、遺言内容を理解し遺言の結果を弁識しうるに足る能力」のことです。
遺言能力がない状態で作成された遺言は無効となります。
例えば、重度の認知症となり、遺言能力のない方が、形式上遺言書のようなものを作成できたとしても、それは遺言として使えないもの(単なるメモ)になってしまうということです。しかも、遺言の有効・無効を争い無用な争いも生じてしまいます。

2 認知症=遺言能力なし?

では、認知症=遺言能力なしということになるのでしょうか?
それは違います。認知症であっても、自己の遺言の内容などが理解できていれば、遺言を作成することは可能です。
実際、認知症と医師に診断された後に作成された遺言であっても、動機や遺言の内容などから、単純な内容の意思決定をすることができ、その内容を伝達することができたとして、作成した遺言を有効とする判例もあります。認知症であっても、遺言の内容や前後の言動などから、遺言能力ありと認められる可能性があるということです。
逆に、公正証書遺言であっても、認知症発症後に作成された遺言について、遺言能力が状態で作成されたものとして無効と判断された事例もあります。
遺言能力が心配な方は、長谷川式認知症スケールを試してみるといいでしょう。こちらは、成年後見選任申立ての際の資料などで利用されているものです。もちろん、本当に心配な方は、医師にご相談することをお勧めします。

3 遺言は早期の作成を!!!

しかし、遺言は作成後の書き直しも可能ですので、早めに作成することをお勧めします。
悩めるときに十分悩んで遺言を作成しましょう。

(文責 渡邉 優)


ブログ紹介

よつば総合法律事務所で運営しているブログ・各弁護士が更新しているブログの紹介です。

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2018年 セミナー報告

2018年も1年を通して様々なセミナーを開催いたしました。また、外部の企業様・機関様へセミナー講師として呼んでいただく数も増えました。誠にありがとうございます。
今月号のニュースレターでは、当事務所主催のセミナーのご報告をさせていただきます。

企業法務
2月6日「弁護士が教える従業員トラブル予防と解決のコツ」講師:三井伸容、辻悠祐
不動産
2月15日/2月19日「大信託時代到来!民事信託セミナー~信託による不動産の新たな活用~」講師:渡邉優
代理店
2月22日「労使トラブルの実態と賠償保険の話」講師:前田徹
不動産
4月13日/4月16日「法律家が教える不動産の相続実務 ~よくあるトラブル事例を踏まえてお客様へ提案し、仲介案件増、売却案件増を実現する~」講師:渡邉優
不動産
6月4日/6月8日「法律家が教える空き家問題の実務 ~空き家問題の解決をお客様へ提案し、仲介案件増、売却案件増を実現する~」講師:小林義和
企業法務
6月13日「90分でおさえる事業継承セミナー ~現代の重要課題!事業継承の肝心なところ!!~」講師:渡邉優、松本達也
不動産
6月21日「空き家の法的リスク」講師:大澤一郎
企業法務
7月24日「社会保険労務士の先生必見!ついに出た最高裁判決!どうなる?実務への影響?」講師:村岡つばさ、渡邉優
不動産
8月6日/8月7日「不動産会社様必見!すぐに明日から実践できる!従業員の独立・競業トラブルへの徹底対策 &失敗しない中途採用のコツ」講師:三井伸容、村岡つばさ
企業法務
9月27日「ついに出た最高裁判決!どうなる?実務への影響?「労働条件の格差」に関する最新判例」講師:村岡つばさ
不動産
10月15日/10月22日「先を見据えた借家解消のために最新実務の正当事由と建物明渡の立退料」講師:渡邉優
企業法務
11月8日「1時間で押さえる!~ハラスメント対策セミナー」講師:村岡つばさ
企業法務
11月15日「企業様の世代交代対策!75分でおさえる事業承継セミナー」講師:大友竜亮

など多数


代表弁護士大澤一郎の「ワインが苦手な人のためのワインの選び方」

~第16回 白ワインのヴィオニエ~

第16回です。過去のコラムは当事務所サイトのニュースレターバックナンバーをご覧ください。
当事務所ニューレターバックナンバー

今回は白ワインの品種で少し珍しいワイン品種「ヴィオニエ」のご紹介です。コノスル・ヴィオニエ・ヴァラエタル(900円位)です。少し甘い感じ、味が強い感じがします。アルコールの感じも結構します。私の感覚ですが、お酒を結構飲む男性が好む印象の味です。
一般的には、辛目の中華料理、エスニック料理などにあうと言われています。麻婆豆腐、もつ煮などとも相性がよいような感じがします。併せて、食べ物のご紹介です。麻婆豆腐もつ煮を紹介します。
輸入食品のスーパー「カルディ」にはマーボー豆腐の元というものが販売されています。豆腐の水をよく切って、マーボー豆腐の元をかけて、電子レンジで温めをするだけで麻婆豆腐が完成します。とても簡単です。
また、もつ煮は国道16号線の柏インターの近くにある「もつ煮太郎(うわさの太郎)」の持ち帰りがお勧めです。ラーメンともつ煮のお店なのですが、よく行列ができている地元の有名店です。持ち帰りの場合、行列に並ばなくても買うことができます。(ただし、もつ煮がなくなるとその日の営業が終了となりますので早めに行くことをお勧めします。夕方ころに行くと既にお店が閉まっていることもありました。)持ち帰りができるとお店の看板などに書いてはありません。また、初めて入る場合には若干勇気がいる感じのお店です。ただ、持ち帰りをする方も多いので全く問題なく持ち帰りできます。なお、車でないと行きにくい場所です。
麻婆豆腐やもつ煮などの味が少し強めの料理にヴィオニエのワインはよく合うと思います。寒くなってくる時期、温かい食べ物で元気を出したいですね。

(文責 大澤 一郎)