相続における法務と税務の違い!?

Vol.73
2015年06月号

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目次
「相続における法務と税務の違い!?」 「コラム 」他

~相続における法務と税務の違い!?~

最近、相続税の改正などもあり、相続に関するご質問が増えています。相続については、法律の問題と税務の問題が両方発生します。そこで、法律と税務で扱いが異なる部分をまとめましたのでご参考にしていただければと思います。(なお、原則と例外が何事にもありますので、詳細は弁護士・税理士などの専門家にお問い合わせください。)1 相続財産(土地・建物)の評価について
税務:原則として土地は路線価、建物は固定資産評価となります。
法務:合意がない場合、土地も建物も時価となります。時価について争いがある場合には裁判所が選任する不動産鑑定士による時価鑑定評価が行われます。

2 生前贈与について
税務:生前贈与した財産は(3年以内贈与のみなし相続財産や相続時精算課税贈与以外は)相続財産から切り離されます。
法務:相続人に対する生前贈与は、婚姻・養子縁組・その他生計の資本としての贈与である場合には、相続財産に持ち戻しされます。つまり、贈与された財産は遺産の先渡しとして評価され、法定相続分が修正されます。(なお、上記の贈与は特別受益と呼ばれますが、別途持ち戻し免除という制度もあります。)そのため、みなし相続財産か否か、相続時精算課税贈与財産であるか否かは直接関係がありません。生前贈与に関する法律は非常に難しい法律上の論点を含んでいますので要注意です。

3 葬儀費用について
税務:葬儀費用を相続財産から控除した上で遺産の額を確定します。
法務:葬儀費用を控除することは当事者の合意がない限りできません。合意がない場合、葬儀費用については、喪主負担とする扱いが多いです。

4 生命保険について
税務:原則として相続財産となります。
法務:相続財産とはなりません。ただし、保険金の掛金の額や保険金の受領額が多額の場合には生前贈与として評価されることもあります。

5 死亡弔慰金について
税務:公務員の死亡弔慰金など、相続人とは異なる順位の受取人を定めたものもみなし相続財産として相続税の課税対象となります。
法務:公務員の死亡弔慰金など、相続人とは異なる順位の受取人を定めたものは相続人の固有の財産であり、遺産分割の対象財産とはなりません。

6 贈与財産の相続財産への算入時の価額について
税務:相続時精算課税制度の適用を受けた場合に相続時に精算するのは受贈時の価額で清算します。
法務:相続開始時の価額で計算をします。

7 時期について
税務:被相続人が死亡したことを知った日から10ヶ月以内に相続税の申告をする必要があります。
法務:合意までの時期について決まりはありません。一般的には、裁判所に調停(話し合い)を申立した場合は合意成立まで1~2年、裁判所での合意ではなく審判(裁判所の決定)手続きとなる場合には2年位かかることが多いです。無断引き出し、遺言の無効確認、遺産分割協議の無効確認などの場合には裁判手続きを別途行うことが必要となりますが、その裁判手続きも一般的には1~2年かかることが多いです。

相続に関しては法務と税務で異なる点が多々あります。各専門家によってカバーしている領域は異なりますので、確実に手続きを行うためには複数の専門家への問い合わせが必要となることもあります。

(文責:大澤一郎)


~コラム「交通事故の相談を早期に弁護士に行う理由」~

交通事故で怪我をした場合いつの時点で弁護士に相談すべきでしょうか? 一般的には、何らかのトラブルが起きた時点というのが一番弁護士に相談するタイミングと考えられていると思います。加害者の対応が納得できない!、警察・加害者加入の任意保険会社の対応が納得できない!、治療費打切りと保険会社に言われた!、症状固定・後遺障害認定に納得がいかない!、後遺障害異議申立をしたい!、相手からの示談案がきたが妥当かどうか判断できない、賠償額を増額して欲しい、示談交渉をしてほしい、裁判をしてほしいなどのご相談は実際多いです。他方、実は後遺障害が残りそうな事故の場合には、事故直後のご相談が一番皆様にとって理想です。また、事故から期間が経過していても、できるだけ早めに弁護士に相談した方がよりよい補償を受けることができる確率が高くなります。

特に、最近、交通事故を多く取り扱っている事務所の弁護士では、特に怪我をしている事案の場合、事故直後又は事故後比較的早期に弁護士に相談をすることが望ましいという意見が一般的になりつつあります。

例えば、以下のようなご相談が比較的事故後早期のご相談の場合は多いです。

・健康保険利用・相手の任意保険利用・労災保険利用のどれを選ぶか?
・物損部分の示談を先行してよいか?
・現場検証の際に警察にどのように説明すればよいか?
・事故直後の証拠の確保をどのようにすればよいか?
・被害者が意識不明になってしまったが成年後見などどのように対応すればよいのか?
・加害者に対する対応はどうすればよいか?
・相手保険会社に対する対応はどうすればよいか?
・治療中だが今後のことについてよくわからないことが多いので弁護士に聞いてみたい。
・今の通院状況が適切なのかを相談したい。
・治療費打ち切りと保険会社に言われてしまって困っているので相談したい。
・後遺障害診断書の作成についてのアドバイスが欲しい。
・後遺障害の等級認定の仕組みについて詳しく知りたい。

「交通事故で怪我をした事故は早期に弁護士へ」を社会へ広げることで、被害の状況に応じた交通事故の適切な補償が実現できると考えています。

(文責 大澤一郎)


~コラム「パパと子供の週末お出かけスポット」~

私大澤(千葉県柏市在住)は、7歳(小学2年生)になる双子の男の子がいます。 近くのおでかけスポットをいくつかご紹介します。1 手賀沼フィッシングセンター(我孫子) 釣り堀です。ニジマス釣りが基本ですが、金魚つりなどのコーナーもあります。うなぎ・すっぽんなどの販売もしています。ニジマスが大量に釣れると子供たちは喜びますが、釣れた魚は買取ですので大人は微妙な気持ちになります・・・。

2 上野動物園(上野) 子供の人気スポットです。私も30年以上前のことですが、父と一緒に何度も来た記憶があります。

3 国立科学博物館(上野)    意外と小さい子供でも興味を持ってみることができる展示が多いです。生物の進化や人間の進化のことがわかる展示が興味深いです。

4 くら寿司   5皿食べると一回ゲームができる「びっくらポン」というのがあります。子供が大好きです。

5 日立柏サッカー場(柏)   J1柏レイソルのホームスタジアムです。行くとお知り合いの方にあうことが多いです。ちなみに、柏レイソルの試合の開催日は柏駅周辺の飲食店が混雑しますので、お店は事前の予約がおすすめです。

(文責 大澤一郎)