マタハラ問題!?

Vol.66
2014年11月号

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目次
「マタハラ問題!?」 「セミナー情報」 他

~マタハラ問題!?~

平成26年10月23日、最高裁判所において、いわゆる「マタハラ(マタニティーハラスメント)」に関する判決が言い渡され、テレビや新聞で大きく取り上げられました。 「マタハラ」とは、妊娠・出産を理由とした女性従業員への不当な対応や言動をいいます。 近年、妊娠・出産・育児と仕事を両立しながら働く女性は増えていますが、妊娠・出産・育児に関する制度について従業員とトラブルになってしまうと、会社にとって不幸な結果になってしまうケースもあります。そこで、今月号は、妊産婦に関する法律の決まりについてお伝えします。1 解 雇
妊娠中の女性労働者や出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、原則として無効になります。

2 労働時間
女性労働者が請求した場合、産前6週間は就業させてはなりません。また、産後6週間は強制的に休業させなければならず、女性労働者の請求があれば産後8週間は就業させることはできません。

3 不利益取扱の禁止
女性労働者が産前産後の休業を取得したことや、妊娠中に軽易な業務への転換を希望したことなどを理由として、契約期間の更新をしないなど、不利益な取扱をすることはできません。

4 健康診査を受診するための時間の確保
会社は、女性労働者が妊産婦のための保健指導や健康診査を受診するために必要な時間を確保できるようにしなければなりません。  妊産婦に関する法律のきまりについて、代表的なものを挙げてみました。 これらの規定の中には、違反すると行政からの是正指導や企業名公表の対象となるものもあります。職場において、女性が働きながら安心して子どもを産むことができる条件を整備することは、女性はもちろんのこと、会社にとってもよい結果に繋がることでしょう。従業員が妊娠・出産した場合には、従業員と良く話し合いをして、従業員・会社の双方が納得する解決を目指したいものです。 (文責:前田徹)

☆セミナー情報☆
☆10月2日によみうりカルチャー柏センターにてセミナーを開催しました!
『50歳になったら相続学校 初級 第1講座「相続のキホンのキ~民法入門編~」(講師:松村茉里/主催:よみうりカルチャー柏センター)』をテーマに、相続に関する法律の基礎についての講演をさせて頂きました。 多くの皆様にご参加頂きました。ありがとうございました。

☆10月16日に大宮ソニックシティーにて保険代理店様向けセミナーを開催しました! 『「交通事故の相談」を「代理店への不満」にさせないためのノウハウ大公開(講師:大澤一郎・異今村公治)』をテーマに、交通事故に関する専門家も交え、弁護士等の外部の専門家を活用することにより得られる代理店様へのメリットや、交通事故に関する損害賠償、後遺障害の基礎知識について、具体的な事例を使ながら講演をさせて頂きました。 セミナーにご参加頂きました埼玉県内の保険代理店の皆様ありがとうございました。

☆今後のセミナー開催予定!!! ・2014年11月21日 柏スカイルーム 『保険代理店様向けセミナー』 ・2014年12月1日 柏商工会議所 『デキる社長の労働法?使いこなし術』

~ 病医院に顧問弁護士は必要か? ~
先日、松戸・流山産婦人科医会主催の研修会において「病医院のリスク管理~クレーマー対策から行政への対応まで~」というテーマで、講演をさせていただきました。

産科・婦人科以外の先生方を含め、予想を超える約30名の先生方にご参加いただきました。ありがとうございました(懇親会も大変盛り上がりました。実はセミナーや研修会後の懇親会の場をいつも楽しみにしています。)。

さて、研修会では、①クレーマー対策、②労務問題(残業代請求と解雇)及び③対行政の問題(特に個別指導対策)についてお話をしました。  そこで疑問となるのが、「病医院に顧問弁護士が必要か?」という点です。「今まで問題が生じたことはないし…」と思われる先生も多いのではないでしょうか。

病医院は、極めて専門的なサービスを提供しているという点を除けば、基本的な組織構造は会社と同じです。一方で、健康保険への請求や規制という点では独自の点があります。そのため、発生しうる法的問題も多岐にわたります。例えば、研修会でも説明したクレーマー対策、労務問題、行政対応。もちろん、医療過誤への対応や個人情報保護に関する問題、経営上の問題(債権回収・事業譲渡・契約書のリーガルチェック・理事会の運営など)も考えられます。

病医院をとりまく状況の変化からすれば、「今まで問題がなかった」ことが「これからも問題が起こらない」ことを示すことにはなりません。  病医院の状況を理解している顧問弁護士が事前についていれば、問題が大きくなる前に対応が可能です。また、医療事故発生時に対応することになる保険会社や医師会の弁護士と、病医院側の見解に相違が生じた際にも、病医院側の代弁者となるべき顧問弁護士がいるということも非常に重要です。

当事務所では複数の病医院の顧問に就任しております。院長先生からの相談だけでなく、事務長さんや人事担当者の方からの相談などにも応じ、病医院が医療に集中できるよう、早期の問題解決に努めています。まさに、病医院にも「転ばぬ先の杖」としての顧問弁護士が必要な時代といえるのではないでしょうか。

(文責:川﨑翔)


【コラム】 私の資格シリーズ!(大澤一郎)

私大澤一郎が持っている資格を大公開します!
宅地建物取引主任者(合格者)
昨年のニュースレターでもお伝えしましたが、宅地建物取引主任者試験に合格しました。2013年に試験を受けましたが、久しぶりの試験だったのでとてもどきどきしました。試験当日は朝3時に起きて、必死に細かい数字を覚えました。必死に細かい数字を覚えたのがよかったのか、無事、初めての試験で合格することができました。資格を取得したのみで不動産業を自らする予定はありませんが、無事合格できたのでほっとしました。

ワインエキスパート
2007年にワインエキスパートの資格を取得しました。これは、ワインのソムリエのペーパー試験のようなものです。ちなみに、私は白ワインが大好きです。ボジョレーヌーボーが解禁される11月も、赤ワインのボジョレーヌーボーではなく、フランス/ブルゴーニュ/マコンなどの白ワインの新酒(プリムール)を飲むことが多いです。

~白ワイン選びのポイント解説1
あまりワインを飲むのが得意でない方に白ワインをお勧めする場合、チリ・アルゼンチン・南アメリカなどのソービニヨンブランというブドウの品種のワインをお勧めすると喜ばれます。ブドウの味がよく出ていますし、冷蔵庫でがんがん冷やすと、アルコールのにおいも弱くなります。値段も500円~1000円位でいいものがあります。

~白ワイン選びのポイント解説2
ソービニヨンブラン種の白ワインの場合、オーストラリアやニュージーランドのもので2000円位と結構高いものの場合、かなりブドウの香りがよく、贈り物などにも喜ばれます、私の経験だと、白ワインをプレゼントする場合に最適です。

モーゲージプランナー(合格者)
住宅ローンの専門家である、モーゲージプランナー試験に合格しました。住宅ローンで困っている人を何とかしたいという想いから、2010年ころに取得しました。特に資格をとったことにより何か変わったわけではありませんが、住宅ローン問題を含めた不動産に関わる法律問題全般にかなり強くなりました。

(文責 大澤一郎)