令和6年4月1日から障害者差別解消法が変わります!

Vol.181
2024年06月号

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目次
「令和6年4月1日から障害者差別解消法が変わります!」
「書籍のご紹介『アルジャーノンに花束を』」
「ワインが苦手な人のためのワインの選び方」
「私が実践している「ミニマリスト」の考え方」

令和6年4月1日から障害者差別解消法が変わります!

1. はじめに

令和3年に障害者差別解消法が改正され、事業者による障害のある方への合理的配慮の提供が義務化されました。

この法律は、「障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資すること」を目的としています。

解説者:弁護士 川田啓介

今回はこの改正法が令和6年4月1日から施行されたため、改正のポイントや事業者への影響はどのようなものかを簡単に解説します。

2. 改正のポイントと今後の事業者への影響

今回施行された改正法では、「合理的配慮」の提供が事業者に義務付けられることになります。

具体的には、
① 行政機関等と事業者が、
② その事務・事業を行うに当たり、
③ 個々の場面で、障害者から「社会的なバリアを取り除いてほしい」旨の意思の表明があった場合に
④ その実施に伴う負担が過重でないときに
⑤ 社会的なバリアを取り除くために必要かつ合理的な配慮を講ずること
とされています。

令和3年改正前までは、事業者による合理的配慮の提供は努力義務にとどまるものでした。今回の改正では事業者による合理的配慮の提供が事業者の法的義務とされました。

そして、事業者がこの法的義務に違反した取り扱いを繰り返すなど、特に必要と認められる場合には、主務大臣は報告を求め、または助言、指導もしくは勧告をすることができます。
さらに、報告を求められたにもかかわらず、報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合には20万円以下の過料に処せられる場合がありますので、注意が必要です。

詳しくは内閣府発行のパンフレットに詳しい記載がありますので、気になった方は確認することをおすすめします。

内閣府パンフレットURL

3. まとめ

今回の改正は障害者もそうでない人も過ごしやすい社会を作ろうという意識の強まりが背景にあります。誰もが快適に過ごせる社会の実現につながると良いと思います。

(文責 弁護士 川田 啓介


― 人生を元気で豊かにするお勧め書籍のご紹介 ― 『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス(著)、小尾芙佐(翻訳)

今回の「人生を元気で豊かにするお勧めの書籍」は、弁護士米井舜一郎からご紹介します。

1 「ぼくわかしこくなりたい。」

この小説は、次の書き出しから始まります。
「けえかほおこく1――3がつ3日
ストラウスはかせわぼくが考えたことや思いだしたことやこれからぼくのまわりでおこたことわぜんぶかいておきなさいといった。なぜだかわからないけれどもそれわ大せつなことでそれでぼくが使えるかどうかわかるのだそうです。ぼくを使てくれればいいとおもうなぜかというとキニアン先生があのひとたちわぼくのあたまをよくしてくれるかもしれないといたからです。ぼくわかしこくなりたい。」

小説とは思えないほど読みづらい文章です。この小説の主人公は、知的障害のあるチャーリイ・ゴードン。物語はチャーリイの1人称視点で進んでいきます。

2  高い知能を得たチャーリイと苦悩

チャーリイは、知能を上昇させる手術を受けることになります。この手術は、白ねずみ・アルジャーノンの知能を上げることに成功したものと同じでした。手術は成功し、チャーリイの知能は、IQ185まで上昇します。しかし、知能が上昇した結果、知的障害が原因で今までいじめられていたこと、母親から捨てられたことを認識しました。
現実を知り、孤独を感じるようになったチャーリイは、アルジャーノンの世話をすることが心の拠り所となりました。

3  チャーリイのたどる運命

ある日、チャーリイはアルジャーノンの様子がおかしいことに気づきます。調査の結果、アルジャーノンの知能が退化していることが分かりました。アルジャーノンは次第に奇行に走るようになり、最終的に死んでしまいます。
アルジャーノンと同じ手術を受けていたチャーリイは、知能の退行を止める方法を模索します。
しかし、知能の退行を止めることはできず、チャーリイは、アルジャーノンと同じ運命をたどるのでした。

4  おわりに

「アルジャーノンに花束を」は、君に贈る本大賞を受賞し、ドラマ化もされた傑作の小説です。
最後の一文は涙なしでは読むことができません。
もしよろしければ、お時間あるときにお手に取ってみてはいかがでしょうか。

(文責 弁護士 米井 舜一郎


~第84回 オーケースーパーのワイン~

過去のコラムは当事務所サイトのニュースレターバックナンバーをご覧ください。
当事務所ニューレターバックナンバー

柏駅の駅前にオーケースーパーができました。

早速行ってみたところ、創業者飯田勧さんのお勧め品「デリ・ブティックワイン」(税込515円)というのがあったので買ってみました。

ワインにぶどう果汁を加えた商品です。そのため、味わいや香りがしっかりしているというのはその通りです。
なにより、値段も税抜き400円代と格別に安いです。しかも倍の1500ミリリットルで税込806円の商品もありました。

「このワインは、オーケー株式会社が企画し、メルシャン株式会社
の協力により、選びぬいた醸造用品種より造りました。
個性豊かなオリジナルワインのすばらしい味わいとふくよかに
広がる香りをお試しください。」

とWEBサイトにはあります。かなりの工夫がされた飲み物です。
赤ワインやロゼワインもあったので、今度試してみたいと思います。

(文責 弁護士 大澤一郎


私が実践している「ミニマリスト」の考え方

1 ~ はじめに ~

突然ですが、私はミニマリスト気質です。ミニマリストと聞くと、部屋にテーブルがぽつんとあって他は何もない、という異様な光景を思い浮かべる方が多いと思われますが、私はそうではありません。部屋には普通にテレビやソファ、ベッドもあります。ミニマリストの本質は、極力物を持たないことではなく、その考え方にあると思っています。今回は、そのミニマリストの考え方について、私なりに紹介させていただきます。

2 ~ そもそもミニマリストとは ~

ミニマリストは、英語で「最小限の」を意味する「minimal(ミニマル)」から派生した言葉です。起源については諸説ありますが、2010年頃にアメリカの富裕層の方々が、これまでの大量消費の生活を見直し、自分にとって必要かつお気に入りの物だけで暮らそうと発信をしたことがブームの火付け役と言われています。私はこの、「自分のお気に入りの物だけに囲まれた生活」という側面が好きです。このような生活は非常に幸福度が高いものになると、日々実感しています。

3 ~ ミニマリストのメリット ~

ミニマリストの考え方を持つメリットはたくさんあると感じます。以下、代表例です。

(1)時間に余裕ができる 

家の中に物が多いと、どうしてもそれを探す時間が生まれてしまいます。また、服をたくさん持っていると、今日は何を着ようと悩む時間があるでしょう。物が少なければ、これらの時間を大幅に削減できます。こうして浮いた時間を、自分の趣味や幸せを感じる活動に使うことができます。

(2)お金がたまる

ミニマリストはお気に入りの物だけで暮らすという考え方のため、物を買う際に「これは本当に欲しいのか、値段の分だけの幸福感が得られるのか」という思考になり、必然的に無駄遣いが減ります。一例を挙げると、私はスマホはいわゆる格安simを使っていますが、これは「大手キャリアを使っても、その料金と格安sim料金の差額分の幸福感は得られない」という思考に基づいています。また、物が少なければ広い家に住む必要がなくなるため、家賃を抑えることができます。ミニマリスト的思考は、想像以上に家計への影響が大きかったです。

(3)本当に大切なことにお金を使える

ミニマリストの考え方の最大のメリットは、この点だと感じています。今まで無駄な物に支払っていたお金を削減し、その分を自分の幸福度を上げるために使うことができます。私は主に旅行などの経験や家族・友人のプレゼントにお金を使っています。

4 ~ 私が実践していること ~

私が実践していることは主に2つで、「1年間使わなかった物は全て処分すること」と「本当に欲しい物はケチらないこと」です。
1つ目の1年間という期間は、服など季節が関係する物があることから設定したものです。また、2つ目は特に重要で、本当に欲しい物まで制限してしまっては、心が貧しくなるばかりです。そのため、自分が心から欲しいと思える物に出会った際には、迷いなく購入するように心がけています。
“昨年購入したEQUALSのテレビスタンドです。
デザインなどとても気に入っています”

5 ~ おわりに ~

今回は、私が実践しているミニマリストの考え方について紹介させていただきました。メディアでは極端な面ばかり取り上げられていますが、私はそこまでやる必要はないかと考えています。今の生活に多少の疑問を感じている方は、是非ともミニマリストの考え方を取り入れて、自分が何に幸せを感じるかを考えてみてください。

(文責 弁護士 大竹 裕也